2012年5月25日 (金)

博士の異常な愛情

Sterlinghaydenjackripperわたしが知っているかぎり(またつまらないことをおぼえてといわれそうだけど)、これまでいちばん長い映画のタイトルは『マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺』というもので、英語で書くと
THE PERSECUTION AND ASSASSINATION OF JEAN-PAUL MARAT AS PERFORMED BY THE INMATES OF THE ASYLUM OF CHARENTON UNDER THE DIRECTION OF THE MARQUIS DE SADE となる。
このブログに書くと4行になってしまう。
ただこの映画は1967年の映画だから、その後もっと長いタイトルがあらわれたかどうかわたしは知らない。

この映画が登場するまでのタイトルホルダーが、キューブリックの『博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』で、英語にすると
DR. STRANGELOVE: OR HOW I LEARNED TO STOP WORRYING AND LOVE THE BOMB
ということになる。

そんなことは映画ファンなら誰でも知っている。
わたしがいいたいのはタイトルの長さではなく、今日放映された『博士の』が映画史に残る傑作であるということ。
それも映画ファンなら誰でも知っていることだけど、内容は喜劇なので、こういうセンスが苦手な日本人の中にはふざけてると思う人がいるかもしれない。
そんな映画をベタ褒めすると、浮き上がってしまうおそれがあるので、ここではあの作家の開高健さんも激賞していたといっておこう。

この映画ではピーター・セラーズのひとり三役がよく知られているけど、わたしがスゴイと思ったのは基地司令官を演じるスターリング・ヘイドンの発狂ぶり。
だいたいセラーズって人の演技はちょっとクサいところがあって、わたしはあまり好きじゃないんだけど、ヘイドンのそれは、慌てず騒がず、冷静なようでいて、しだいにおかしくなっていく人間を演じてじつに見事。

わたしが初めてこの映画を観たのは、三鷹オスカーっていうとっくになくなった名画専門館で、まったく予備知識なしに入ったんだけど、映画のラストシーンでいきなり画面が切り替わって、ヴェラ・リンの「また会いましょう」って歌が流れたとき、わたしは不覚にも涙を流してしまった。

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イスタンブール/ボスポラスクルーズF

047f01 047f02 047f03 047f04 047f05 ボスポラス海峡のアジア側にも、古そうな建物がたくさんある。
5番目の写真は伊藤忠商事の倉庫みたいだけど、ベイレルベイ宮殿という由緒のある建物らしい。
モスクもたくさん見える。
水ぎわの公園では家族連れのすがたもちらほら。
8番目の写真は、帰路のボスポラス大橋。

047f06 047f07 047f08 最後はボスポラス海峡の入口にある乙女の塔。
乙女チックな名前にふさわしくない無骨な灯台に見えるけど、中はレストランになっているそうだ。

クルーズを終えて港にもどったのが午後1時で、都合2時間半の船旅。
春風に吹かれてだいぶからだが冷えてしまったので、このくらいがちょうどいい航海だったかも。

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イスタンブール/ボスポラスクルーズE

まだボスポラス・クルーズの船の上にいますよ。

047e01 047e02 ところでクルーズはどこまで行くのだろう。
ボスポラス海峡は黒海までつながっているから、そこまで行ってくれるとおもしろいけど、所用時間は2時間ぐらいと聞いていたから、こんなスピードじゃとても行けそうにない。
案の定、船はスルタン・メフメット大橋できびすを返した。

047e03 047e04 047e05 帰路はボスポラス海峡のアジア側にそって航行することになる。
このあたりからぼちぼち帰路の写真で、逆光になるけど、新緑が美しいのはこちら側もいっしょ。
わたしが日本をはなれたのは、今年の遅いサクラがちょうど満開になりかけたころだったけど、さて、日本はどうなっているだろう。

047e06 047e07 047e08 船は海面に群れるカモメたちをおどろかしつつ進む。
水ぎわに別荘のような建物が多く、それらの中にはこじんまりとしたプールや、船が接岸できるような設備をそなえた家もある。
豪華ヨットでちょいとそこまで買い物にという具合らしく、さすがは本場欧州のセレブの家って感じ。
岸壁で釣りをしている人もいた。
そういうのはたいてい一般庶民のようである。
持てる者と持たざる者の格差がいまいろんなところで問題になっているけど、はからざるもイスタンブールでキビシイ現実を垣間見たって感じ。
まだ日本なんて可愛いもんかもしれない。

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2012年5月24日 (木)

イスタンブール/ボスポラスクルーズD

047d01_2 047d02_3 047d03_2 047d04_2 船に乗ったまま、移りゆく、いかにもヨーロッパ的風景をながめているのは楽しい。
2年まえのツアーではホテルで寝ていて、ボスポラス・クルーズに参加しなかったけど、その日は氷雨もようの天気だった。
今回は快晴である。
クルーズの魅力は天気によるところも大きい。
やっぱりわたしはどこかついているのである。

047d05_2 このあたりでも豪華なクルーザーを見た。
最近では日本の旅行会社もよく豪華客船によるクルーズなんて募集をしているけど、わたしは連絡船もどきで結構。
そんな金があったらひとつでもふたつでも、余分に海外旅行をするほうがエエ。
どうせ好んで貧乏生活をするような人生を送ってきたんだしね。

047d06_26番目の写真は、ボスポラス海峡にかかるふたつ目の橋、スルタン・メフメット大橋。
この橋の建設には日本の技術と円借款が使われていて、日本とトルコの親密な交流を物語る橋だそうである。
現在、日本の技術協力で海峡の下にトンネルも掘られているという。

047d07_3 7番目は、スルタン・メフメット大橋のたもとにあるルメリ・ヒサルの要塞。
このあたりはボスポラス海峡のもっともせばまったところで、古来より重要な要衝だったそうである。
城内を散策している人も見られたから、これは観光ポイントとして開放されているらしい。

047d08_3 8番目は、とちゅうで出会った日本の貨物船で、船名に「さんこうみねらる」と書いてあった。
乗り合わせた日本人の娘に、ほら、日本の船だよと教えてやると、嬉しそうである。
調子にのって、あとでお茶飲みにいかないと聞いたら、結構ですといわれてしまった。

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イスタンブール/ボスポラスクルーズC

047c01 047c02首をすくめてガラタ橋をくぐり抜けた船は、新市街のカバタシュという港に立ち寄った。
ここにはクルーズという言葉にふさわしい、まっ白な豪華客船が係留されていた。
こっちの船は矢切の渡しがふさわしい連絡船みたいな船で、だいぶ見劣りがするけど、なんせ料金20リラだからかなわない。

047c03 047c04 047c05 カバタシュでさらに数人の客をひろって、いよいよボスポラス・クルーズの開始。
船はヨーロッパ側の陸地にそって進むけど、山の斜面にヨーロッパの別荘ふうの風景が続き、しだいに緑が濃くなってくるのがわかる。
上から6番目の写真は、なにか赤い花が咲いている山の斜面。イスタンブールではめずらしい緑あふれる光景である。

047c06_2 047c07 047c08 やがて前方にボスポラス大橋が近づいてきた。
7番目と9番目の写真がボスポラス大橋。
わたしは2年前にバスでこの橋を渡ったことがある。
通勤時間帯にはものすごく渋滞するようだけど、橋の上にまでバス専用道路、ほかの車は入れない本物の専用道路があって、通勤の人はバスを使ったほうが便利なようだ。

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2012年5月23日 (水)

イスタンブール/ボスポラスクルーズB

047b01047b02 クルーズが出発する場所は、フェリー埠頭と反対側のガラタ橋のたもとである。
ここを起点とすると、出港してすぐにガラタ橋をくぐることになる。
橋と船との間隔は20センチぐらいしかない。
考えてみるとこれは不思議なことである。
このあたりの海には潮の干満がないのだろうか。
あるとしたら、いくらトルコ人でも無神経すぎるくらい、たくさんの船がスピードも落とさないで、橋の下をくぐり抜けてゆく(橋にこすった跡もたくさんある)。

047b03 047b04 そのへんを考察してみると、まずガラタ橋がかかる金角湾は、黒海とマルマラ海をつなぐボスポラス海峡の一部である。
黒海は大きくてももともとせまいボスポラス海峡で封鎖された海で、マルマラ海は細いダーダネル海峡によって地中海とつながっているだけである。
さらに地中海は、大西洋とせまいジブラルタル海峡でつながっているだけだから、これでは海水も移動のしようがない。
海水が移動しなければそもそも潮の干満など起こりようがない。
イスタンブールに潮の干満が目立たないのは当然かもしれない。

047b05 047b06 クルーズ船が橋の下をくぐり抜ける映像をYouTubeに上げてあるので、興味のある人はそちらも参照のこと。
http://www.youtube.com/watch?v=1AcDN2RBcm8

047b07 047b08 クルーズ船は、まずはボスポラス海峡のヨーロッパ側の陸地にそって航行する。

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イスタンブール/ボスポラスクルーズA

047a01 047a02 イスタンブールは細長いボスポラス海峡によって、ヨーロッパ側とアジア側に分かれている。
この海峡はかなりむかしからヨーロッパでも知られていたらしく、明治時代に日本にやってきた西洋人のなかには、瀬戸内海をボスポラス海峡にたとえている者がいるくらいだ。

このボスポラス海峡を船で周遊するクルーズは、イスタンブール観光の目玉である。
わたしは2年前の団体ツアーでこのクルーズに参加しそこねた(ホテルで寝ていたもんで)。
それでリベンジのつもりで、今回はこの遊覧に参加することにした。

047a03 047a04 クルーズに参加するのは簡単である。
フェリー埠頭のあるガラタ橋のたもとあたりをうろうろしていれば、兄ちゃん、船に乗らないかと客引きが声をかけてくる。
料金は20リラ。
これもどうやら公定料金らしい。
初めてでは心配だと思う人がいるかもしれない。
最初に声をかけてきた客引きについていったら、参加者はわたしひとりだったので、わたしも心配だったけど、なにも問題はなかった。
すぐに欧米人観光客で参加者はいっぱいになった。
そもそも参加者があるていど集まらないと出港しないクルーズなのである。

047a05 クルーズ船の数は多い。
わたしが乗り込んだのは午前10時半だったけど、月曜日であるにもかかわらず、前後して出港する船がたくさんいた。

047a06 参加者の顔ぶれをながめてみたら、全部で30人ぐらい乗り合わせた客のなかに、東洋人がわたしを含めて4人いた。
そのうち2人連れの娘は「るるぶ」なんて旅行雑誌を読んでいたから、まちがいなく日本人。
もうひとりはサングラスをしたちょっとミステリアスな美人で、あまり日本では見かけないぶ厚いガイドブックを読んでいたから、日本人ではなさそうだった。
若い女性にすぐひかれてしまうわたしは、この娘に注目していたけど、サングラスをはずすとちょっとひょうきんな顔をした娘であった。
この娘はひとり旅のようである。
ほかはすべて年令さまざまな白色人種だ。

047a07 047a08 このあとはボスポラス・クルーズの写真をながめながら、つまらないことをおしゃべりすることにしよう。

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2012年5月22日 (火)

イスタンブール/ギャラリー

046a ホテル・イギタルプの朝食もバイキングである。
けっしてわるくないバイキングだけど、いくら料理の品数が多くても、わたしみたいなベジタリアンが相手じゃ努力の甲斐がない。気のドク。

食堂はとってもきれいである。
こういうホテルに泊まると、料理の写真を撮ってよろこんでいる田舎者がかならずいる。
撮るだけなら我慢しよう。
そうしないとわたしも田舎者ということになってしまう。
我慢できないのは、そういう写真をホームページやブログに載せて、あれが美味しい、これがまずかったなんて採点をしているアホどもだ。
味覚なんて人それぞれなのだから、西洋料理、とくに肉の嫌いなわたしがやったら、トルコ料理なんてほとんどペケということになってしまう。
すべての人間が味覚のプロでもあるまいに、そんな風潮はホテルにとってもありがたいものではないだろう。

イギタルプで食堂の写真を撮っていたら、ボーイがやってきて何かいう。
てっきり上記の理由で、撮影はご遠慮下さいといってるのかと思ったけど、どうもそうではないようだ。
ボーイが指しているのは壁に掲げられていた絵で、××ミリオンユーロという言葉が聞き取れるところをみると、これは何百万円もする絵なんですよといっているらしい。
あらためて絵を観た。
ばくぜんと印刷だろうと思っていたので注意しなかったけど、イスラムの風俗を描いたひじょうに細密な具象画(いちばん上の写真)で、なるほど、肉筆ならそのくらいの価値は十分にありそうな絵だった。
そんな絵が食堂の壁をずらりと飾っている。
イギタルプの食堂はギャラリーでもあったのだ。

046b046c046d きどるわけじゃないけど、わたしは絵については、少なくてもホテルのバイキング以上に興味がある。
ブルーモスク近くの公園には画家のタマゴがいて、通行人の似顔絵を描いている。
パリには行ったことがないけど、セーヌの河畔にはやはりこんな風景が見られるらしい。
ぶらぶら派のわたしには、こんな光景を見て歩くのも楽しい。

046e046fまたスルタンアフメト駅から、トラムの軌道にそってほんのすこし西に歩くと、「アンティーク」という名前のギャラリーがあって、絵や写真、文字なのかグラフィックなのかよくわからないアラビア書道の額などを売っている。
絵は好きでも買う金はないから、のぞくだけのつもりだったけど、たまたま筆でさっと仕上げたセマー(旋舞=このブログのもっとあとに出てきます)の絵に安いのがあったから、2枚ばかり旅の記念に買っておいた。
そういうものをブログに載せると、また著作権がどうのという人がいるかも。
しかし、わたしのブログのおかげで彼らが世に知られるきっかけにならんともかぎらない。
ま、硬いことはいいなさんな。

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2012年5月21日 (月)

イスタンブール/観光立国

045a 045b イスタンブールの名物はたくさんある。
ただし、食べものについては、わたしには詳しい報告をする資格がない。
ベジタリアンのわたしに食べられるものは多くないから。

食べもの以外なら、名所旧跡は数えきれないし、グランドバザールやボスポラス海峡クルーズ、ベリーダンスやセマーなどという踊りも名物のうち。

ハマムなんて名物もあって、これは垢すりマッサージのこと。
2年まえのトルコ旅行では、添乗員さんからわざわざ注意があって、ハマムのマッサージ師には男性が多く、女性が行くといやな思いをすることがあります。
だからあまりお薦めしませんとのこと。
なんだ、男のマッサージ師か。
気色わるい。
それじゃ話のタネにもなりやせんなと、今回はいちども行ってみなかったから、この体験談はナシ。

イスタンブールをぶらついていて感心するのは、みんな愛想がいいということである。
お菓子屋さんや街のレストラン、ぜんぜんわたしに縁のない貴金属店や洋品店でも、店員にカメラを向けるとみんなニッコリしたりVサインを出したりする。
広場なんかで屋台を出しているおっさん、お兄さんなどは、自分の職業を卑下しているんじゃないか、カメラなんか向けたら怒り出すんじゃないかと心配したけど、そんな余計なことを考えているのはこっちだけだった。
じつにだれもかれも気持ちいいくらい愛想がよい。
そのへんで見かけたネコでさえ、日本のものより人なつっこい。

045c 045d 街を歩いていたら白バイに2人乗りした警察官がいた。
警察官がにたにたしていたのでは抑えがきかないから、これは愛想がわるいにちがいないと思ったら、やはり愛想がよかった。
市役所のわきを歩いていたら、自動小銃(本物)をかまえたガードマンがいた。
いくらなんでもこういうのは微笑まないだろうと思ったら、やっぱりニッコリした。
観光立国としての教育が行き届いているのだろうか。
トルコ人には、スペインやポルトガルのような陽気なラテン系の血がまじっているようである。

045e 例外は女の子だ。
イスラム圏でナンパはまずいだろうと、こちらもあまり女性を相手にしなかったせいもあるけど、とっても米国みたいに、見知らぬ同士がハーイなんて調子じゃない。
例のぞろりとしたイスラム・ファッションの女性たちにいたっては、とりつくシマもないという感じ。
いちばん下の写真は母娘みたいだけど、あっ、わたしたちを撮ってるわよ、シカト、シカトって感じです。
中国ではすっごくモテたわたしも、かたなしだ。

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金環日食の2

Sun 金環日食を見ました。
ちゃんと起きていましたからね。
ただ、メガネがないので、テレビで実況中継されているものを見ました。
ずるい?
鹿児島じゃ雲にかくれて見えませんだって。
そういうこともあるし、やっぱりテレビの中継のほうがまちがいないから。
写真はNHKテレビのものです。
ずるい?
おおきなお世話だ。
熊本のKさんは今回もちゃんと撮っていたかしら。

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