カタルシス
毎日ブログにせっせとくだらないことを書き込んでいるのに、あまり反応がない。ないのも当然で、わたしは自分がブログをやっていることを他人に公表していない。
公表もしないなら、なぜそんなものを続けているのかと訊く人がいるかもしれぬ。
別段、おおやけにできないような秘密があるわけでもない・・・・・と、このへんは「坊ちゃん」スタイル。
夏目漱石が「我輩は猫である」を書いたとき、この文豪はノイローゼぎみだったという。
心配した知人の編集者(高浜虚子である)が、なにか文章でも書いてみたらとすすめたのが「猫」誕生のきっかけだった。
漱石も、これで名をあげようとか原稿代を稼ごうというつもりはなく、うさばらしに書きつづっていったようなところがある。つまり文章を書くということが、気分転換や欲求不満の解消になっていたのである。
わたしもそういうことである。わたしのブログはカタルシスなのである。
読んでもらいたいという気持ちがないわけでもない。
しかしいちいち宣伝することもないだろう。
わたしはブログの中で「我輩は猫である」について書いたことがあり、そこで明治の画家、中村不折と橋口五葉にふれた。
誰かがこの両画家に関心をもって、いま世界中を席巻しつつある検索エンジンのグーグルで検索したとする。
“中村不折と橋口五葉”というキーワードで検索すると、ガーン! わたしのブログが、唯一わたしのブログだけがひっかかるのである(07年8月現在)。
そんな調子だから、ほうっておいてもいつか誰かが読むだろう。果報は寝て待てなんである。
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