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2007年8月22日 (水)

ドアーズ

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ここんところBSの深夜番組で、70年代のロック・グループのライブ演奏がよく放映されている。
深夜というのが悲しいが、現代の若者からみればおじさんといっていいバンドばかりなので、ゴールデン・タイムに放映するわけにはいかないらしい。

先日は 「ドアーズ」 が登場した。
「ドアーズ」 といえば、そのボーカリスト、ジム・モリソンが、ゲイだと噂されたり (本当らしい)、ステージでオナニーをして逮捕されたり (公然猥褻物陳列罪) と、奇矯な所業ばかりが話題になっちゃうトコがあるが、しかし、わたしを魅了したのは彼らのパフォーマンスではなく、サウンドだった。
ライブで聴かれる 「Celebration Of The Lizard」 は、緩急とりまぜた複数の曲がメドレーする大作で、オペラ的曲想がロックとしてはめずらしい。
生前のモリソンの最後のアルバムになった 「L.A.ウーマン」 の中には 「Rider On The Storm」 という曲があり、あいだに流れるピアノ・ソロがじつに耳に心地よく、わたしはこの部分を何度もくりかえし聴いたものだった。
これはモリソンをとりまく3人の楽器演奏者が実力のある人たちばかりだったせいだろう。

だけど彼らの音楽性をうんぬんするなら、やっぱり 「The End」 のように、反社会的で、世間の常識くつがえすような、その演奏をまっ先にあげなくちゃなるまい。
彼らがつまらないグループだったら、わたしもそのスタイルをひややかに見ていたかもしれない。
しかし音楽がすばらしいからわたしは彼らのファンになり、ファンになるとたいていのことは気にならなくなってしまうものだ。
まっとうな人間に常識やモラルをせせらわらうような音楽が作れるわけがないと、わたしは彼らを擁護してしまうのである。

ジム・モリソンは 1971年に死んだが、数年後ローリング・ストーン誌に、彼の妻だったパメラ・コースンの訃報が掲載された。
残された写真でみると、パメラは女優ジェーン・パーキンみたいな美人で、詳しくおぼえてないが、死因はたしかノイローゼか麻薬の過剰摂取じゃなかったろうか。
早くいえば後追い自殺のようなものだったらしい。
ともに27歳で死んだ、若い芸術家とその妻。
彼らの短かった人生が、わたしには画家モジリアーニとその妻ジャンヌの生涯に重なってしかたがない。

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