« ドアーズ | トップページ | ツユムシ »

2007年8月23日 (木)

文化大革命

01

またまたNHKが深夜に放映している番組の話題なんでもうしわけないけど、ここんとこ連日放映されている 「民衆が語る中国/激動の時代」 という番組は、文化大革命時代の混乱を、当時じっさいにそれを体験した民衆に語ってもらうというものである。
ただし、いまとなっては歴史の彼方といってもいい事件なので、いまどきそんなものに興味のある人はあまりいないだろうと、優秀な番組であるにもかかわらず、この番組が夜中ワクに押し込まれてしまったのは、そういう事情によるらしい。

わたしが中国を旅しているとき知り合った中国人の女医さんも、文化大革命の大波にほんろうされた民衆のひとりだった。
彼女はわたしを洛陽という街の郊外に案内して、自分が下放されていたという農家を見せてくれた。 あっ、下放というのは、文化大革命の時代に青少年を、田舎に強制的に移送したことだかんね。

わたしたちが出かけた洛陽の農村は、激動の時代をみじんも感じさせないうららかな場所であった (写真参照のコト)。
そのあたりの農家は典型的なヤオトンである。 あっ、ヤオトンというのは崖に穴を掘った洞窟住居のことだかんね。

まだ少女だった女医さんは、家族とはなればなれにされて、一軒の農家の庭先にある洞窟に住まわせられていたという。
夜になると天井からいろんな虫が下りてくるので、なかなか眠れなかったよとのこと。
現在のわたしもチミモウリョウと生活しているけど、それはあくまで文化生活のなかでのことで、夜中にムカデやゲジゲジの下りてくる洞窟では暮らせそうにない。

女医さんは知識階級の子供だったから、どっちかというと迫害される側の人間だったようだ。
ただ洛陽あたりでは北京や上海ほど迫害の規模は大きくなかったのか、混乱が終焉し、改革開放政策が始まり、わたしがのこのこと中国へ出かけたころ、まだ彼女の両親は生存していた。
下放される以前、もっと子供のころは、わたしは髪の毛を腰までのばしていたんだよと女医さんはいう。
下放されているあいだにお母さんが訪ねてきて、そんな娘の変わりようにおどろき嘆いたそうである。
下放生活で体が湿疹だらけになり、暑くて寝苦しい夜には、夜中にこっそりと村を流れる川で水を浴びたという説明もあった。
いまでは同じ川でウシやブタが水をつかっている。
いったい文化大革命ってのはなんだったんだと、NHKの番組よりもはるかに雄弁に語る風景である。

|

« ドアーズ | トップページ | ツユムシ »

(NHK)テレビより」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 文化大革命:

» 大宝律令 [池内 の日記]
みなさんは日本がいつから「日本」と呼ばれるようになったのか知ってます? 愛国心があるなら必ず覚えましょう! [続きを読む]

受信: 2007年8月23日 (木) 17時28分

« ドアーズ | トップページ | ツユムシ »