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2007年10月 1日 (月)

ジャッキー・イクス

雨でめちゃくちゃ混乱の富士サーキットを制したのは、けっきょく順当に新人ハミルトンてことになっちゃったようだけど、わたしはじつはF1レースにも興味があり、中天をぼんやりながめて (まだ雨が降っていてお月さんは見えないけど)、遠いむかしのなつかしいヒーローたちを思い出してしまう。
むかしのF1レースはおもしろかった。
なにしろ、年に2人か3人のレーサーが必ず爆死していたから、なんていっちゃマズイかな。

わけてもわたしの脳裏に強烈によみがえるのは、1967年のニュルブルクリンクで、F2に乗り、予選でF1ドライバーたちをもしのぐ好成績を残したジャッキー・イクスというドライバーである。
この人はミック・ジャガーと、当時人気のあった映画俳優のルノー・ヴェルレーを足して2で割ったようないい男?で、F1ではまだ無名の新人だったくせに、そのデビューのあまりの鮮烈ぶりで、わたしはいっぺんにファンになってしまったのだ。

彼はその後F1にステップアップして、それなりの成績をおさめるが、F1に関してはトップまで登りつめたとはいえない。
しかし彼はF1と同時にスポーツカー・レースにも出場していて、こちらでの活躍がわたしの関心をひきつけ続けていた。

1969年 (わたしたちの世代にとって栄光の70年代が始まる直前だ)、イクスはフォードGT40でル・マン24時間レースに出場し、ポルシェ908とレース史に残る激戦をくりひろげた。
なにしろ、24時間レースで、ゴールしたとき1位と2位の差が数百メートルしかなかったのである。
レースカーで数百メートルといえば、ほんの数秒の差でしかない。
ル・マンで24時間も走れば、ふつうは10分、20分の差は当たり前であることを思えば、このレースがいかに接戦であったかがわかろうというものだ。
わたしはイクスのファンであると同時に、テキサスの田舎者を思わせるGT40が、欧州の貴公子然としたポルシェよりも好きだった。
だからこの闘いでGT40が勝利したとき、わがことのように肩入れして喜んだものである。

GT40は映画 「男と女」 にちょい役で登場する。
ル・マンで劇的勝利をおさめたのは、この映画の公開から3年後である。

ル・マンでの勝利を最後にGT40はレースからほぼ引退し、イクスはこの後宿敵のポルシェに乗り換え、スポーツカー・レースでは前人未到といえるような活躍をみせるんだけど、あまり偉大になりすぎると、わたしの興味はだんだん薄れてしまうのである。

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