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2007年10月17日 (水)

マタイ受難曲

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だいぶ旧聞に属するけど、タルコフスキーの映画を観ていたら、タイトルバックに、脳天に沁みわたるようなもの悲しい曲が流れていた。
ちなみにわたしはタルコフスキーっていう監督がキライである。
世間には彼をして、偉大な芸術家と評価するむきもいるようだけど、ぜんぜんそうは思わない。
沈痛な顔といかにも意味のありそうな場面ばかりを並べると、すぐ嬉しがっちゃうのは日本人のわるいクセだ。
ほんとうに偉大な芸術家とは、フェリーニやベルイマンやキューブリックや・・・・・・・ (以下10人ぐらい続く) ・・・・・・・などのことを言うのである。
タルコフスキーはいろんな映画祭で賞をもらっているといって、わたしの意見に反対する人もたくさんいるかもしれない。
しかし、賞をくれたのは管理国家ソ連に対するあてつけだろうと、わたしも頑固である。

そんなことはどうでもいいけど、このときの映画のタイトルバックに流れていた音楽は、バッハの 「マタイ受難曲」 のうちの 『あわれみたまえ、わが神よ』 というアリアだった。
「マタイ受難曲」 は、バッハの全作品中の最高峰に位置づけられる宗教作品で、人間的に普遍的なさまざまなドラマが描かれており、その音楽の壮大さ、精緻さ、大胆さ、精神性は、しばしばクラシック音楽、西洋音楽作品中の最高傑作とさえ評される (ウィキペディアにそう書いてある) ほどの、超有名な宗教音楽である。
超有名なといわれたって、バチ当たり無神論者のわたしが宗教音楽なんか聴くはずはない。
はずがなかった、この映画でこの曲を知るまでは。
『あわれみたまえ、』 があまりに感動的だったので、また例によってレコード屋に走ったのだが。

わたしは音楽に関してはグルメである。
このCDを買うときも、いろいろ調べて、いちばん世間の評価の高かったカール・リヒターとミュンヘン・バッハ管弦楽団盤にしようと考えた。
しかし原曲は壮大な曲で (なにしろCD3枚組、全部で78曲)、とてもそんなものを全曲聴いているヒマはない。
で、まずレンタルCDを借りてきて、全曲のあたりをつけておき、じっさいに買ったのはCD 1枚のダイジェスト版。
でも、これでいいのだ。
「マタイ受難曲」 の中に、ジャズやロック党のわたしが聴きたい曲は二つか三つしかないし、ダイジェスト版にはそれがみんな入っているのだから。

わたしの推薦したいのは、オープニングの合唱曲と39番のアリア (これが冒頭の脳天に染みわたるもの)。
合唱曲は、無神論者のわたしにさえ、神の影をちらつかせてしまう雄大かつ霊験あらたかな曲である (音楽理論にヨワいので、こんな説明しかできない)。

CD買う余裕はないけど聴いてみたいという人は、ネット上にMIDIの音源があふれているので、そういうもんで我慢しとくんだな。

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