ウ(鵜)
どんよりとした曇天の下、はだ寒い風のなかを、ぶらぶらと散歩にいく。
近所の田んぼのあいだの水路に、夏のあいだはドジョウやメダカがたくさんいたものだけど、ここんところさっぱり見かけない。
ま、寒くなって水の中にいたくないっていう心境はわかるけど、いったいどこへ行ったんだろう。 やつらも冬眠するんだろうか。
夏のあいだの野川にはカルガモぐらいしかいなかったが、ぼちぼちマガモやオナガガモのすがたが見られるようになった。
こういう渡りガモたちは、暑いあいだはロシアやシベリアのほうに行っている。
あちらじゃやたらに猟銃をぶっ放す乱暴な人が多いから、日本に帰り着いてホッとしているにちがいない。
連中のあいだにウが 1羽まじっていた。
ウミウだかカワウだかしらないが、こちらは不忍池あたりから飛んできたのかもしれない。
カワセミなんかが食べる魚は小モノだから、いくら食べてもたかがしれているけど、ウはかなり大きな魚でも平気で丸呑みにしてしまうので、このあたりでは嫌われ者である。
本人もそれを自覚しているのか、写真を撮ろうとすると、そしらぬふうでカメラから見えない位置に移動してしまう。
昔から、どこかやましいやつは写真に撮られたがらないものだ。 わかってるって。
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