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2007年12月11日 (火)

オーディオの2

前項でオーディオ特集についてふれた。
わたしの部屋には数百枚のLPレコードがあることも書いた。
だからわたしにとって、何万、何十万円もする音響機器はまだまだ意味があるということになる。

ところが世の中はうまくいかないものだ。
むかしのオーディオ・ブームのころも、わたしはずいぶん研究したもんである。
アンプはどこのメーカーの製品で、カートリッジはどこそこ、スピーカーはもちろんJBL、いや、究極のスピーカーは手作りにかぎるなんて、いろいろ夢想して楽しんでいたわけだ。

そのほとんどが机上の夢想で終わっていたのは、当時のわたしがすき間だらけの安アパートに住んでいたせいである。
いくら機械に凝ったって、それを聴くためのスペースに問題があったのでは、なんにもならないというわけだ。
そしてそういう悲惨な環境は、現在もあまり好転したとは言えないのである。
わたしもやはり、膨大なアナログ・レコードのお宝を抱き、うらみを抱いて成仏してゆく老人のひとりになるのか。

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