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2007年12月21日 (金)

宇宙人

町村官房長官がUFOに言及したら、今度は防衛相が悪ノリして、宇宙人がきた場合、自衛隊を出動させるべきかなんてほざいている。
本気で言ったのか冗談で言ったのか知らないけど、わたしはそんなもんいるわけがないという信念の持ち主である。
かりにいたとしても、わたしが生きているあいだに訪日でもしてくれないことには、いないのと同じではないか。

科学者のカール・セーガンが、自著の中で、宇宙人の存在する確率について書いていた。

彼はまず、宇宙は無限といっていいくらい広大であるから、宇宙人のいる確率はかなり高いと仮定して、大きな確率数をあげてみせる。
そのあと彼はさらにいろいろな条件を加えていき、消去法でこの数字をどんどん減らしていって、最期にはこの確率はほとんどゼロに近い数字になってしまう。
なんでそうなるかというと、宇宙人の存在を信じる人のほとんどは、宇宙は広大無辺である、だからその中に人間と同じような生命が存在しないと考えるほうがおかしい、と考えている。
しかしそう考える人の多くが、宇宙の横のひろがりだけを問題にしているのである。
宇宙には時間という縦のひろがりもある。

人類が地球に誕生した時期については諸説があるらしいけど、誕生したあとしばらくは野獣と同じような生活をしていて、文明とよべるものが発達してから数えると、せいぜい数十万年ぐらいしかたっていない。
数十万年といったら、宇宙が誕生してからこれまでの永遠ともいえるような時間の中では、ほんのまばたきするぐらいの瞬間にすぎない。

だから問題は、UFOで飛来できるほどの近距離に、いまこの瞬間に、地球人と同じような生命が存在する確率がどのくらいあるかということだ。
そりゃほとんどゼロに近いんじゃないかと計算したカール・セーガンは、それでも宇宙人の存在を信じていたようだけど、残念ながら彼の生存中にケネディ空港に宇宙人がまい降りることはとうとうなかった。
けっきょく彼にとっても宇宙人は存在しなかったのである。

宇宙人が地球にやってきたとしたら、なんせ何光年の時空を飛び超えてやってくるくらいだから、相手はそうとう強いはずである。
クラスター爆弾や地雷、原爆ぐらいじゃ太刀打ちできそうにない。
最期はH・G・ウェルズの小説みたいに、バイキン頼みってことになっちゃうんだろうか。

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