霊感商法
数日まえの新聞に、ある有名な女性バイオリニストが、霊感商法で問題になっている団体の宣伝に利用されていたという記事が載っていた。
記事によると彼女はわりあい冷静な人のようだけど、数年前に手首を痛めたとき、この団体の経営する健康相談に行ってみたら、手のひらをかざしてもらうだけで腫れがひくような奇跡をみせられて、つい深みにはまったらしい。
このバイオリニストは最初プラシーボ効果を疑ったとあった。
プラシーボ効果については、わたしもなにかの本で読んだことがある。
その本では「美人の看護婦さんからもらった薬はよく効く」という表現がされていた。
プラシーボ効果というのは、つまり暗示のようなもので、この薬はぜったいに効きますといわれて飲まされると、世間には、ついほんとうに効いてしまう素直な病人が多いらしい。
この効果は科学的にも証明されているそうである。
新興宗教や霊感商法はこういうものを最大限に利用するから注意したほうがいい。
100人の患者の中に、たまたまひとりだけプラシーボ効果で治っちゃったという人がいれば、ウチのなんとか様のおかげですと、そればっかりを大々的に宣伝するに決まっている。
手のひらをかざして病気を治すという行為については、ずっと昔、わたしの友人でもおおいに吹聴している輩がいた。
わたしはヘソ曲がりの無神論者だから、そんな話を聞くとまず疑ってかかる。
何かほかに病気を治してしまった原因はないだろうかと、とりあえず晩メシ抜きで考え込んでしまうのである。
しかし哲学的でも形而上学的問題でもあるわけないから、結論なんか出るはずがないので、終いには、偶然だろうとか、たまたまもう治る時期になっていたんだろうでチョンである。
神さまのお仕事だとすれば、そんな手品みたいなことをして喜んでいる神さまって、いったいナンダと考えてしまう。
ほんとうに神さまなら、地中海をまっぷたつに割ってみせるとか、イスラエルとアラブの仲をとりもつとか、世界のエイズ患者を一掃するとか、そのくらいスケールの大きなことをしなくちゃいけない。
それも無料でね。
神さまがお布施を要求してきたり、営業に精を出すようだったら、おかしいと思わなくちゃ。
神さまってのは、その気になれば1億円の宝くじを当てることぐらいお茶の子さいさいのはずだろ。
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コメント
ソウカガッカリとか言う宗教集団はかなり金回りが良さそうなのだが、「宝クジ」を何回も当てたのかな! そうでもなけりゃそんなに人が集まるわきゃないよ!
投稿: 森のおじさん | 2008年1月12日 (土) 22時51分
ああ、知ってる、知ってる。
アレでしょ。下ぶくれで、老人性ロレツ非回転症のおっさんが威張っているあの宗教でしょう。いくら宝くじが当たったって、信濃町一帯を買い占めるには少ないから、どーせ営業に精を出したに決まっています。
投稿: 酔いどれ李白 | 2008年1月13日 (日) 06時14分