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2008年6月23日 (月)

ポラック監督

雨に降りこめられた週末は、なかなか時間のとれない映画観賞としゃれこむ。
わが家にはDVDや録画した映画が山積みなので、まず退屈はしないのである。
昨夜観たものはシドニー・ポラック監督の 「ひとりぼっちの青春」。
映画好きならたいていご存じの、ひと昔まえの傑作である。
なにしろ反体制の闘士ジェーン・フォンダが、青春まっただ中の若い娘の役なのだ。

映画の原題は “彼らは廃馬を撃つ” という意味アリのもので、映画の最後になって人生の敗者となったヒロインを、たまたま知り合った若者がためらうことなく射殺するシーンに象徴されている。
いい映画だけど、観終わったあと感動するというより、しみじみと虚無感におそわれるような映画だ。
こんな映画ばかり観ていたから、こういうニヒリストになっちゃったんじゃないかと、我が身をふりかえって自覚することもあるが、昨今のノーテンキな映画よりはましだろう。

ポラック監督は先年亡くなったけど、スタンリー・キューブリック監督の遺作に俳優として出演していて、登場したと思ったら若い娘のまえで大いそぎでズボンをたくしあげる役。
そういえばキューブリックもかなりのニヒリストだったからな。

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