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2008年11月 9日 (日)

キャンドルナイト

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いつもの散歩コースの先のほうで 「11万人のキャンドルナイト」 という催しものが開かれるという。
その情報をくれた友人や階下に住む金髪クンとともに、散歩をかねてぶらぶら出かけてみた。

最近日本の各地の棚田などで、無数のローソクをともして風景をいろどるという、これに類した催しものが多い。
写真で観ると、幻想的でなかなか美しいものである。

とうぜんそういうものを期待して出かけたのだが、じっさいの光景はイマイチ。
原因は会場が広すぎて、せっかくのローソクが散漫になってしまっているせいらしい。
会場を周遊するコースはローソクの灯でふちどられていたけど、コース以外の場所にはほとんどない。
わたしは芝の上や池のほとりなど、会場のいたるところにローソクが置かれ、会場全体が満天の星のようにきらめいているのではないかと思っていたのである。
これではどうにももの足りない。

ある場所では川の中にローソクがともされていて、これはまあ、キレイだったけど、規模が小さすぎる。
来年はもっと場所をしぼって、たとえば川とその岸辺だけに限定して、ほんとうに天の川の降臨みたいな景色にしたらどうだろう。
いくつかのローソクはゆらゆらとゆれながら川を流れていくなんて、これこそ幻想的ではないか。

こんなキャンドルナイトだったけど、それでも会場に押しかけたのは家族連れやオンナの子らの大群衆で、金髪クンが、カルト集団かと思いましたよというのがいい得て妙。
人の数が多いので、見物は交通整理されて行列をつくらなければならない。
行列に並ぶのがキライなわたしだけど、いったん列の最後にくっついたら終わりまで行かないと出られないのであった。

列からはなれて写真を撮っていたら、ボランティアの娘が、人民警察みたいな口調で、列からはずれないで下さいという。
見るとなかなか美しい娘だった。
ローソクより彼女のほうがいい写真になりそうだったから、撮らせてくださいとカメラを向けると、あれぇーといって逃げてしまった。
最近のオンナの子はたいていそうだけど、写真を撮られると、それだけで処女膜の2、3枚も失うんじゃないかと恐れているようである。
こんな世の中に誰がしたと、不遇なおじさんカメラマンに思い知らせるキャンドルナイトでありました。

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