腕時計
腕時計がイカれた。
安い時計だけど、いちおう防水だった。
それなのに前回の電池交換のとき、防水機能をそのまま保つ気密テストつきの交換ではなく、安い時計だから適当でいいよとお手軽な交換ですませ、しかもそのあとで沖縄へ行ったとき、ついうっかり時計をしたまま海に潜ってしまった。
壊れるのは時間の問題だったわけだ。
こういうときに備えたわけじゃないが、安い時計でよかった。
この時計についてひとつエピソードがある。
あるとき友人がわたしと同じ腕時計をしているのに気がついた。
おお、キミもなかなか目が高いねといってみたら、同じように見えるけどオレのは高いんだよとのこと。
たしかに、比べてみると、彼の時計はわたしのよりずっしりと重かった。
彼の時計はなんとかいうブランド時計で、わたしのはそれを真似て作ったコピー商品だったらしい。
そういえば彼は金持ちの御曹司で、わたしは貧乏人のこせがれである。
しかし、負け惜しみでなくいうが、わたしは宝くじが当たっても高価な時計を買おうとは思わない。
また潜水をしてしまうかもしれないし、それ以上に、ウカツ者のわたしはそういう小道具をすぐ紛失するクセがあるからである。
海外旅行に行くにも要注意だ。
香港あたりの強盗は、高価な時計とみれば、ナタで腕をたたき切っても持っていくそうである。
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