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2009年1月 8日 (木)

アフリカ

182

本箱を整理していたら、古いBRUTUSが出てきた。
現在でも続いているけど、写真を多用した情報誌で、「黄金のアフリカ」 という、アフリカ西海岸を特集した1983年の号。
いまから25年前の本だけど、情報誌の古い本というものはながめていてなかなかおもしろい。
写真や記事から当時の世相をうかがい知ることができるから。

そのころのわたしは世界中を放浪したいという熱に冒されていて、まあ、じっさいにはお金、会話能力、勇気など、いろんなものの不足で思うにまかせなかったのだけど、こういう本を片っぱしから読みふけって、机上の空想旅行にふけっていた。
アフリカには今でも行ってみたいと思っているけど、世間はますますの不景気だ。
そんな大それた夢がこれからの人生で実現するかどうか。

この雑誌に特集されていたアフリカの西海岸、つまりセネガルからマリ共和国あたり一帯は、いちおうイスラムの国ということになっているけど、いかにもアフリカらしいおおらかさに満ちた、ひじょうに魅力的なところである。
わたしはセネガルのタムタム奏者をあつかった映画を観たことがあり、この地方の女性に美人が多いのにおどろいた。
どのくらい美人かということは、この雑誌に載っていた現地の少女の写真が証明している。

また、わたしはニジェール河を行き来する人々や、漁師を描いた映画も観たことがあって、この河のほとりに生きる人々の生活に大きな興味を持っていた。
雑誌の中にはマリの市場の大きな写真が載っている。
穀物を入れた大きな籠が並び、大勢の人々が群れている。
いますぐにでも出かけて、人々のあいだをぶらついてみたい光景である。

ニジェール河にそってゆくと、砂漠の中に、かって黄金の都とたたえられたティンプクトウという町があったという。
世界遺産にも数えられている古い町なのだが、残念ながら現在ではあまりそのこん跡は残っていないそうだ。
それでも、このいかにも現地語の町の名前がますますわたしをひきつける。
シルクロードの楼蘭もそうだけど、幻の都なんてものは、机上の旅行者にはこたえられないロマンなのである。

ただ25年のあいだに世界情勢はだいぶ変わった。
アフリカというとついわたしたちは、槍と楯をかまえた裸の黒人が、ライオンやゾウを追いかけている光景を想像してしまうけど、ニュースや映画で背景をじっと注視していると、じっさいには中国や中近東のおくれた地域より、最近のアフリカのほうがずっと先進国化されているような感じがある。
ただしアフリカではその後も各地で紛争や内乱が続出し、特に9.11の同時多発テロ以降は、イスラム圏の (わたしが見たいと思っている) 古い地域は、西側の観光客が安心して歩ける場所ではなくなったところが多い。
魅力的なイスラム圏の国々が自由にぶらつけなくなったということは、返す返すも残念だ。
ブッシュばかりを責めても仕方がないけど、なんでこうなっちゃったのか。

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