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2009年5月 2日 (土)

渚にて

M013

ちょっとウツな気分になりたいと思って、昨夜はひさしぶりに 「渚にて (On the Beach)」 という映画を観てみた。
今朝の新聞を読んだら、この映画の原作が半世紀ぶりに新訳で発売されたとあった。
これはちょっとした偶然だけど、原作はSFファンなら誰でも知っている有名な小説である。
ただ、半世紀ぶりの新訳ということからわかるように、なんせ発表されたのが50年以上前、映画化されたのも1959年だからそうとうに古い。
したがって内容は現代にはそぐわない。
SFでありながら、パソコンもインターネットも出てこないのである (もっとも宇宙人も恐竜も出てこないけど)。

これは米ソ対立の時代の核戦争の恐怖をあつかった、きわめてまじめな小説である。
そんなことは誰でも知っていると、SFファン、もしくはまっとうな知識人の大勢からいわれてしまいそうだ。

いまどき核戦争の恐怖で眠れないという人は、少しはいるかもしれないが、たんとはいないだろう。
つまり、「渚にて」 は、サイエンス・フィクションから、サイエンス・ファンタジーになったのである。
現実からかい離した物語になっているのである。
ファンタジーとして観れば、この映画はまだまだしみじみとした感傷に満ちた、古きよき時代のハリウッド映画の秀作のひとつといえる。
エヴァ・ガードナーも若かったし。

昨今の若い人たちがこういう地味な映画を観るかどうかしらないけど、映画はラブ・ロマンスが中心で、ミステリーの要素がすこし。
ドンパチはぜんぜんない。
ミステリーの部分はこんなふうである。
人類が死滅したはずの地球の北半球から、謎のモールス信号が発信されている (Eメールでもないし、GPS電話でもない)。
はたして生き残っている人間がいるのかどうか、潜水艦の艦長のグレゴリー・ペックが確認に行くのだが、はたして謎のトンツーツーの正体は?

どうだ、おもしろそうだろう。
しかし結果は教えない。
興味のある人は、本を読むか、映画を観てみればよい。

添付した画像は・・・・・ 知りません。
"On the Beach" って言葉で検索したら出てきた写真で、ウツのときはこういうものもいいんじゃないかと。

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