高慢と偏見
昨夜テレビで放映された 「プライドと偏見」 は、英国の女流作家ジョイン・オースティンの小説の映画化。
わたしがこの本を読んだのは、すくなくとも30年以上まえである。
そういうわけで詳しい内容はよくおぼえてないんだけど、200年ほどまえのイギリスを舞台にした、何んてことのないお話だったと記憶している。
そういっちゃ身もふたもないけど、激しい恋や劇的な展開があるわけでもなく、結婚だの男のうわさ話だのに明け暮れる、そのへんのいい家の娘たちの物語。
ところがこれがじつにおもしろい。
おもしろいけど、なにしろ何んてことのない小説だから、普通ならわたしの目にとまったかどうか。
この本を読んでみようと考えたのは別の方面からの刺激による。
わたしはサマセット・モームの熱烈なファンである。
このモームは自分で世界の十大小説なんてものを選定していて、その中にオースティンの 「高慢と偏見」 も入っていたのである。
モームが絶賛するくらいだからおもしろいんだろうと、読んでみたら本当におもしろかったというわけ。
日本でも、たとえば最近の女流マンガ家なんかに、おっとりしているようで、平凡な人間の日常を、辛辣な、そしてするどい洞察眼でえぐるような才女がたくさんいるけど、オースティンもそんな感じである。
で、映画は録画しておいたけど、映像がキレイなのはよくわかった。
ただ、文章で読んでおもしろいものを、映画にしてもおもしろいかっていわれると、うーむである。
いま忙しいのでじっくり観るのは後まわしにしよう。
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