コメントへの返答
わたしみたいな者のブログでも読んでいる人がいるとみえる。
たまには反響がないとつまらないけど、コメント書くならできるだけ冷静に願いたいね。
マイナーな言語にしているのは中国政府のウイグル語絶滅政策。
例えば中国には基本的にはウイグル語で教育する大学は存在しない。すべて北京語だけだ。
それ以上に露骨なのは、中国政府はウイグル人の子供を親から隔離して、漢族に育てさせることにより無理やりに北京語だけで生活させ、ウイグル語を学ぶ機会をなくしている。
要するに中国はウイグル語・ウイグル文化を絶滅させようとしているのだ。
前項のブログ記事についた 「やまかわ」 さんという人のコメントだけど、ウイグル語は国際的にはマイナーだと書いたら、マイナーにしているのは中国政府だときた。
じつはわたしは国際言語なんてものの定義をしらないので、ただ一般的な意味で言っているんだけど、かりに東トルキスタンが中国からずっと独立したままだったら、いまごろは、たとえば日本語などをさしおいて、ウイグル語が国際語になっていたんだろうか。
わたしは少数民族の言語絶滅政策なんてもんがあるのかどうかも知らないけど、すくなくともわたしが新疆を旅した1997年から2002年ごろは、大半のウイグルはウイグル語を使っていた。
本屋に行ってみたら、ワンフロアがそっくりアラビア文字の本ばかりで、装丁がすてきだったので、ひとつ買ってきたかったくらいだ。
中国には基本的にはウイグル語で勉強する大学は存在しないそうだけど、それはたぶんその通りだろう。
中国は多民族国家なので、ウイグル語の大学、チベット語の大学、モンゴル語の大学、もっと少数の民族のための大学をすべて作るわけにもいくまいし、中国をひとつにまとめようとしたら、やはり基本的には北京語の大学へ行くようにとなるのは仕方がないことだろう。
この点では民主主義の優等生とされる米国も同じことじゃないかねえ。
米国で高学歴や高い社会的地位を得ようと思ったら、白人、黒人、アジア人、どんな国の出身者でも、基本的に英語をマスターしなければならないでしょ。
だからこれだけで、中国政府が少数民族の言語を絶滅させようとしていると断定するのはオカシイと思う。
中国政府はウイグルの子供を親から隔離し、北京語だけで生活させ、ウイグル語を学べないようにしているそうだけど、ホントにすべてのウイグルの子供を隔離しているのかね。
これを政策としてやるためには、徹底的に、そうとう大規模にやらなければ意味がないだろうけど、インターネット大国の中国であまり聞いたことのない情報だなあ。
ひょっとすると、ウイグルの優秀な子供を選抜して、特別な教育を受けさせているってことじゃないかね。
そうだとすれば、その教育がたまたま北京語だったとしても、選ばれた子供にとって不幸な出来事だろうか。
頑固なイスラム教のもとで、グローバルという言葉の意味も知らず、砂漠の農耕民族として一生を送ることとどっちがいいだろう。
わたしは確信しているけど、北京語で教育を受けたくらいでウイグルのアイデンティティが失われることはないだろうし、将来東トルキスタンが独立することがあれば、そうやって教育を受けたウイグルの子供たちが国を背負う人材になるだろう。
ちょうどかっての日本がアジアで行った (そして挫折した) 教育政策を、今度は中国がそっくりなぞることになるんだろうなと思っているよ。
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