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2009年7月15日 (水)

ふざけるな、朝日

また新聞が新疆ウイグル自治区についてステレオタイプの記事を書いている。
中国の味方をする気はないと何度もことわるけど、あまり無神経な記事には腹がたつ。
今朝の新聞にこんな記事が・・・・・・

ウルムチ市の西部にあるウイグル族の住む貧困地域と、その背後にそびえる漢族の高層ビル街を対照させて、ウイグルと漢族の経済格差はかくもひどいとあった。
ウイグル族は仕事もろくにない悲惨な生活を強いられ、不平不満をつのらせているという。

じつはこうした古い住宅地域は、蘭州や西寧などを旅していて、わたしもあちこちで目にした。
土で作られた民家とせまい路地が迷路のように入り組んでおり、映画や小説に登場するカスバみたいなので、わたしも大きな興味をもって、わざわざ写真を撮るためにそうした地域をブラついたことがある。
しかしこうした格差は中国政府の民族政策のゆえだろうか。

わたしの知っているかぎり、中国政府が少数民族を不平等な待遇においている事実はない。
中国政府はむしろ少数民族にひじょうに気をつかっていて、さまざまな優遇政策をとっているはずである。
ただ、親のこころ子知らずで、新疆に乗り込む漢族の中には、一攫千金を求める山師のような人間が多いことは事実だ。
彼らがウイグル人のこころを逆なでしていることは十分にありうるだろう。

そうしたアホな個人はさておいて、ウイグルがまずしいのには理由がいくつか考えられる。
たとえば上海にある国際企業がウルムチに進出したとする。
この企業で働くためには中国語 (漢族の言葉) や英語が不可欠だ。
利にさとい漢族なら、こういう企業で働くために必死になって英語をマスターするだろう。
しかしウイグルにかぎらないけど、一般にイスラム圏の住民は英語の習得に不熱心だ。
漢族のあいだでは英語がブームになったことがあるけど、ウイグルのあいだでそれがブームになったことがあるだろうか。

ウイグルの言語は歴史のあるものだと思うけど、残念ながら国際的にはマイナーな言語なのである。
中国語や英語がわからなければ国際企業で働くことはできない。
グローバルということを理解しなければ現代社会で通用しないのに、そうしたことに関心をもたないのではいつになっても貧しいままだ。
イスラムの文化や宗教に敬意を表するけど、それに縛られてばかりいるのではなく、もうすこし柔軟な考えを選択しないといけないのではないか。
貧しいまま不満をつのらせていたのでは、原理主義者たちにつけこまれるだけである。

わたしはウイグルの人々が好きなので、こういうことを彼らのために言いたいのである。
また新聞も少数民族に同情しているようにみせて、じつは反感をあおるようないいかげんな記事を書くべきではない。
え、朝日新聞。おまえのことだよ。

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コメント

>>ウイグルの言語は歴史のあるものだと思うけど、残念ながら国際的にはマイナーな言語なのである。

マイナーな言語にしているのは中国政府の
ウイグル語絶滅政策。
例えば中国には基本的にはウイグル語で教育する大学は存在しない。すべて北京語だけだ。

それ以上に露骨なのは
中国政府はウイグル人の子供を親から隔離して
漢族に育てさせることにより
無理やりに北京語だけで生活させ
ウイグル語を学ぶ機会をなくしている。

要するに中国はウイグル語・ウイグル文化を絶滅させようとしているのだ。


投稿: やまかわ | 2009年7月15日 (水) 21時35分

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