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2009年7月28日 (火)

ノア・ノア

近いうちにゴーギャンの大作 『我々はどこから来たか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか』 という絵を観にいきたいと思っている。
そんな話をしたら、知り合いがゴーギャンの書いた 「ノア・ノア」 という岩波文庫を貸してくれた。
書いたといってもこちらは絵ではなく文章なのだが、わたしは彼の大作についてちょっとおかしな感想を持っていたので、さっそく大急ぎで読んでみた。

わたしはゴーギャンという画家が好きである。
ただし彼の描いたタヒチの絵はあまり好きではない。
それでもほかの絵がそれなりの完成度を見せるのに対し、『我々は・・・・・』 はなんか混乱のようなものがうかがえる。
この絵は生まれてから死ぬまでの人間の人生がテーマらしいけど、そんなへ理屈抜きに全体をながめると、混迷と無秩序みたいなものしか感じられないのである。
わたしの持っているのが安い画集なのがいけないのか、南海の理想郷にしちゃ明るさがないし、これがゴーギャンの到達点としたら悲しいなァと思う。

もちろん現実にはタヒチはけっして理想郷ではなかった。
それはゴーギャンにもすぐにわかったはずである。
「ノア・ノア」 は彼の最初のタヒチ体験記なので、島での生活や交遊関係、島の神話についての記述などがあるだけで、少なくともこの本からは、『我々は・・・・・』 という絵から受ける混乱の原因は見つからない。

ウームと、岩波文庫と安い画集だけじゃいくら考えてもわかりそうにないから、あとはやっぱり現物を観るっきゃないようである。
現物を観れば、これはきわめて健全でほがらかな芸術作品であると、ひょっとして感想が180度ひっくり返るかもしれない。

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