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2009年8月13日 (木)

フリージャズ

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昨日の夕刊の2面にどかーんとジャクソン・ポロックの絵。
ポロックは抽象絵画で一世を風靡した米国の画家で、アクション・ペインテイングなんて技法の絵が有名である。

アクション・ペインテイングというのは、絵の具をたたきつけたり、垂らしたり、ようするにアホらしくもけったいな抽象絵画のひとつである。
米国にはこういう絵の伝統があって、同じ絵を繰り返しただけのプリントや、地べたに描かれた落書きが芸術になっちまったりする。
このテの絵は、他人の思いつかないアイディアと、いちおう絵としてのまとまりがいくらかあれば、それほどテクニックも修練も必要がない。
ちょっと教えてもらえばわたしにだって描けるんじゃなかろうか。
わたしはこういう絵が好きじゃない。
Tシャツにプリントしておくくらいで十分である。
ポロックの絵も、最初はおもしろいと思ったが、すぐにどうでもよくなった。

そんなわたしがポロックの絵に出会ったのは、オーネット・コールマンのレコード・ジャケットが最初だった。
オーネットのフリー・ジャズのコンセプションが、ポロックの抽象絵画に通じるものがあったので採用されたらしいけど、この着想はわるくない。
フリージャズというのは、例によって、わたしにはむずかしい理論を言葉で表現できないけど、簡単な打ち合わせだけでエイヤッと始めて、だらだらとしまりなく続く演奏スタイルというか。

オーネットの代表作 「フリージャズ」 は、管楽器2つにベースとドラムのクワルテットが2組並列という変わった編成で、じっさいにはそれぞれの楽器が順番にソロをとっていくという、通常のジャズ演奏とあまり変わらない演奏スタイルなんだけど、誰かがソロをとっているあいだも、ほかの楽器がやたらにちょっかいを出していて、お祭りみたいににぎやかな演奏になっている。
この誰がソロをとっているのかわからないような混沌ぶりは、たしかにポロックの絵に通じるものがある。
しかしまあ、ポロックの絵なんざ誰にでも描けるとバカにしちゃうけど、ジャズの演奏は技術、修練に加えて高度なセンスも必要だ。
ノリがいいこともあって、「フリージャズ」 はわたしの好きなレコードの1枚なのである。

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