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2009年8月18日 (火)

ウッドストック

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8月15日は終戦記念日だったけど、ぜんぜん戦争を体験していない若輩のわたしには、ウッドストック音楽祭から40周年の記念日である。

ありがたいことにわたしはこの歴史的な音楽祭をリアルタイムで観た世代だ。
もちろん映画で観たんだけど、その衝撃は大きかった。
演奏された音楽もすごいけど、そこに集まる大群衆のものすごさ。
主催者の想定を超えた米国のあらゆる人種、老若男女、ヒッピーからかたぎのサラリーマン、皮ジャンの暴走族まで集まり、道路は大渋滞、セックスとドラッグが横行し、大雨が降ってみんな裸になっちゃって、柵をぶっ壊し、もともと有料だったコンサートを、主催者があきらめて無料にしてしまい、病人、ケガ人の支援のために軍隊まで出動する騒ぎになった、いまや伝説のロック・コンサートである。
これはたんなる音楽コンサートを超えた、ひとつの社会現象だなということを、若輩のわたしもまざまざと感じたものだった。

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この音楽祭はドキュメンタリー映画化され、さらにDVD化され、それと同時に最初の映画ではうわさでしかなかったキャンド・ヒートやジャニス・ジョプリンの映像が追加された。
ありがたいことであるけど、そんなジャニスももうとっくに故人である。
ジャニスだけではなく、ジミ・ヘンドリックスも死んだし、ほかにもこのコンサートに出演して、すでに故人になったミュージシャンはかなりの数に上るんじゃなかろうか。
じつはわたしは映画の公開当時、出演者のほとんどをあまりよく知らなかったんだけど、映画の中の彼らがあまりに強烈な印象だったので、たとえばサンタナのようにその後熱心なファンになり、ジミヘンのようカリスマになってしまったミュージシャンもいる。

虎は死んで皮を残す。
それにしても音楽家というのは幸福なものだ。
わたしが死んでもわずかな貯金も残らないだろうけど、DVDやCDがあるかぎり彼らは永遠に不滅なのである。

ウッドストックの映画でも、最後にジミヘンがサンキューという。
そのあとでボョーンとギターがかすかにカラ鳴りをする。
そんな些細な部分までが、いつまでも記憶に残ってしまうのである。

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