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2009年9月23日 (水)

宇宙戦争

M004

テレビで 「宇宙戦争」 という映画を放映した。
これはH・G・ウエルズの古典的SF小説が原作で、ずっと昔にも映画化されたことがある。
わたしはずっと昔のほうの映画を観たことがあるけど、当時はまだ大人が常識をそなえていた時代なので、あまり残酷なシーンは映像化してはいけないという暗黙の了解があったのか、この小説のいちばん怖い部分は省略されていた。
今回放映されたのはスピルバーグのリメイク作品で、スピルバーグといえば子ども向けの映画でも、眉をひそめるような残酷シーンを平気で持ち込む監督だから、その怖い部分が平然と映像化されていた。
つまり地球を侵略する宇宙人がじつは吸血性の生き物で、人間をとらえて自分たちの餌にするというシーンである。
この部分があるゆえに小説 「宇宙戦争」 はひじょうに怖かった。 子どものころにこれを読んだわたしは、夜中にオシッコに行けなくて困ったものである。

「宇宙戦争」 が書かれたのは100年以上も前だけど、そんな古いSFをいま映画化するのは、バカでアホで迷監督のスピルバーグでなければ無理だっただろう。
進歩した宇宙船で宇宙空間をわたってきて、地球人との戦争でたわいなく勝利を収めるほどの宇宙人が、なんで細菌に対する備えをしてないのか。
現在ではNASAの科学者は、月や火星に探査船を送るとき、そこから人間にとって害になる細菌を持ち返らないように、また不用意に地球の細菌を送りこんでしまわないよう厳しいチェックをするのである。
したがって宇宙からの侵略者が地球の細菌のために死滅するというどんでん返しは、100年以上も前のSF小説だから通用した結末で、いまどきの映画でそれをやるのは・・・・・・ やっぱりスピルバーグはアホだってことの証明なのである。

添付した画像はアホの 「宇宙戦争」 より。

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