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2009年11月 5日 (木)

ススキ

262_2

ひさしぶりに散歩に出て、近所の調布飛行場を一周してきた。
ある場所にはススキが人間の背丈より高く茂っていた。
平安時代の更級日記にこんな記述がある。
この日記を書いた女の子が親父の任官にくっついて関東へ下ったときのこと。
アシやススキの茂る草原を進んでいくと、前方から馬に乗った侍があらわれる。
すれちがってからふりかえると、もう侍のすがたは背の高い草のあいだに見えなくなっていた・・・・・・
そんな当時の関東平野をほうふつとさせるススキの群落である。

この女の子はなかなかの文学少女で、当時のベストセラーである源氏物語が読みたいと、あっちこっちでねだっている。
どんな顔をした子だったんだろうと、ほかに見るべきものもあまりない晩秋の景色の中では、そんなことぐらいしか考えることがない。
だいぶジジくさくなってきたな、わたしも。

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