GLOBEより
日曜日の朝日新聞には、たまにGLOBEというおまけ誌面がついてくるけど、先日のそれに山口スティーブさんという人が記事を書いていた。
この人は米国人だけど、来日して日本人女性と結婚し、日本国籍をとった人である。
結婚相手が建設会社の社長の娘だったので、義父が亡くなったあとは、日本でほとんどゆいいつの米国人による土建会社社長になったという。
土建業界といえば、自民党時代には政・官・業癒着の代表みたいなところだったから、米国人社長にしてみると、不条理にもみくちゃにされる日々だったらしい。
バブルがはじけたあと、公共事業をどんどん減らすという小泉改革のあおりをまともにくって、とうとう会社を整理するはめになってしまった。
それについて、もともと米国人だったこともあって、彼は日本の政治システムというものを外部の目で冷静にながめることができたようで、はっきりとこう書いている。
『悲しいことだったが、小泉を恨むことはできない』
『建設業の仕組みは、どう見ても持続不可能なものだった』
大きな矛盾を含んでいるのにそれを無視してきた社会主義が、やがて必然的に崩壊したように、日本の建設業界はいつか行きづまることが明白だったとスティーブさんはいうのである。
国に甘えて生きることに慣れていた業界、そして地方の人々のほうにこそ問題があるのではないかと彼はいう。
耳の痛い話だけど、納得できる部分が多い意見だ。
わたしは民主党の煮え切らなさを見るにつけ、小泉クンの唯我独尊ぶりを、むしろ頼もしく思い出してしまうのである。
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