ロシアへの旅
ロシアに行きたくていろいろ研究してみた。
わたしの部屋には96年版の 「地球の歩き方」 がある。
この本のころは、ロシアという国を旅行するためにはいろいろ不便なことが多くて、出かけようという気にはなかなかなれなかった。
しかしそれから14年も経っている。
改革派のプーチンが登場し、もっと改革派のメドヴェージェフが登場し、すこしは旅行者への規制も緩和されたのではないか。
で、最新の 「地球の歩き方」 を買ってきて調べてみた。
おどろくべし。
ロシアはぜんぜん変わっていない。すくなくても旅行者に対しては。
この国を旅行しようと思ったら、いまだにバウチャー方式といって、出発前に滞在都市を決め、ホテルを決め、交通機関のキップもぜんぶ手配して、すべてOKですという書類を用意しないと、ビザを出してもらえないそうだ。
そんなきゅうくつな思いをしてまで行きたくない。
いや、行きたいけど、これじゃ結果的にパックツアーしか方法がないじゃないか。
ロシアのために言うんだけどね。
中国を見よ。
改革開放で、すべての都市(ほんの一部をのぞく)を外国人に開放し、誰でも自由にどこへでも行ける。
そんな政策をとったおかげで、外貨はどさどさ、国はひとり勝ちみたいに繁栄しているではないか。
もちろん、おかげで共産党の未来も危ういようだけど、鎖国政策をとっていればその未来が明るいってもんでもないぞ。
中国は恥ずかしいとか不名誉だという考えを無視して、あえて遅れた社会をどうどうと公開した。
現在の地球上には、先進国の文化的生活にくたびれ、うんざりして、昔ながらの素朴な生活にあこがれる人々がたくさんいる。
発展の遅れたお国ぶりがそれだけで観光資源になる時代なのだ。
外国人の自由な旅行も認めない国が、いっぽうで外資の参入は大歓迎なんていったって、そりゃ通りませぬ。
ロシアのためにも、くりかえすけど、外国人に自由な国内旅行を解禁すべきである。
プーチンやメドヴェージェフは、解放政策を支持しているんじゃないかと思っているけれど、おそらくそれをさまたげているのは、ソ連時代につちかったおそるべき頑迷かつ強固な官僚制度じゃないだろうか。
既得権益を手放さない連中のおかげで、旅行者への迫害もそのまま続いているんじゃあるまいか。
つまり、これまでのややこしい手続きシステムをそのままにしておいたほうが、クビにならずにすむ役人がたくさんいるということだ。
そうとしか考えられない。
監視衛星が空を飛びかっている現在、いまどき外国人に見られて困るものがあるとは思えないし。
わたしゃ鉄道王国のロシアをすみずみまで見てまわりたい。素朴なロシア農民の生活にじかにふれたいだけなんだけどねえ。
※添付した画像はロシアの子供向け世界地図から。
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