暑い夏
むかし、そうとうの昔、親戚の農家に遊びにいくと、同じ建物の中でウシを飼っていた。
そのへんは東北地方の曲がり家といっしょだけど、昔は関東地方の農村でもひとつ屋根の下でウシを飼うのはめずらしくなかった。
夏になると牛舎のまえに赤い大きなセッケンみたいなものが置いてあって、ウシがべろべろとそれを舐めている。
あれ、ナーニ? と、好奇心に満ちあふれた幼少のみぎりのわたしが訊いてみると、塩だよという返事だった。
暑いと塩分が不足するからね。 ウシに塩を補給してるんだよとのこと。
なるほどとわたし。
今日も暑かった。それでもへそ曲がりのわたしは散歩に出かける。
熱中症の用心に、梅干をひとつバクリと食べ、麦茶をがぶがぶと飲んでから。
塩分を取りすぎると血圧が上がるなんて心配する人がいるかもしれないけど、こう毎日汗をかくことが多いと、取りすぎくらいでちょうどいいのではないか。
ウシが高血圧で死んだってハナシも聞かないし。
今年は熱中症で亡くなる人が多いので、新聞にそれを注意する記事が載っていた。
年寄りはエアコンをつけたまま寝るのに抵抗のある人が多い。 それは危険です。 エアコンは遠慮なく使いましょう、だそうだ。
おお、そうかい。
じゃんじゃん使おうじゃねえか。
そのかわり年寄りのいる家庭では、夏は電気代を割り引いてもらわなくちゃ。
部屋で熱中症にかかる人なんてのは、だいたい年金暮らしの貧しい高齢者 (わたしのことじゃない) が多いんだ。
1カ月の電気代明細を役所に持っていくと、半分現金で払い戻してくれるとか。
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