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2010年8月15日 (日)

「酒について」

知り合いがワインを3本ばかりくれた。
ただちに冷蔵庫に放り込む。
赤も白もいっしょである。
なぜそんなことをするかと訊く人がいるかも知れぬ。
だってワインを本棚にならべておいても仕方ないでしょ。

晩メシのときにこのうちの1本をひっぱり出して飲むことにする。
メシのおかずはマグロの刺身である。
ほかに冷やヤッコと茄子のチン揚げ (電子レンジでチンしたやつ) がある。
ひっぱり出したのは、たまたま赤ワインだった。
世間には赤身の肉には赤ワイン、白身の肉には白ワインという説があるらしい。
この場合の赤身は肉料理、白身は魚料理ということらしいけど、マグロの刺身は魚料理でありながら赤身の肉だ。
つまり、どっちだっていいのではないか。
わたしは世間の風潮に従うようなスノブではないし。

赤ワインは冷やして飲むものではないという説もあるらしい。
しかし冷蔵庫に入れておけば冷えないほうが不思議である。
刺身はすでにテーブルにならんでいるのだから、取りだして温まるのを待つわけにもいかない。
だいたいわたしはワイン飲みの正道をゆく人間で、つまりお茶がわりに飲むというフランス人と同じ飲み方をするほうで、そんなフランス人の労働者階級が、いちいち温度が何度、つぐときはソッとなんて、ややこしい手続きを守っているとは思えないから、たぶんかまわなくてもかまわないだろうと確信しているのである。

こんな、セレブとそれを気取る人たちにあてつけるようなことをいうのは、キングズレー・エイミスという作家が書いた 「酒について」 という本を読んだからである。
じつをいうと、わたしは本物の呑ン兵衛ではないのだが、それでもこんなおもしろい本はなかった。
ワインについてこの本に啓蒙されたことは多い。
ワインばかりではなく、酒全般について、これは世間の足もとをすくうような、痛快な本である。
本の内容はまたべつの機会、アルコールが抜けたときにでも紹介しよう。
買って読みたいという人は、ヤフーのオークションでも当たってみたらいい。
わたしが出版社の宣伝をするような人間でないことは、古本を勧めることからしてもおわかりいただけるだろう。

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コメント

李白さんのご意見に100%agreeです。

フランス人の元上司曰く、ワインで大切なのは、グラスと男性が注ぐということだそうです。グラスによって空気の触れ方が変わり、味がよくも悪くも変化するそうで、グラスの形が重要らしいです。

私は海外に行くとワイナリーに行ってワインの講習会に参加したりしますが(通ではなく、ただの酒好きなだけ)、温度は好みでいいそうです。赤は肉用、白は魚用というのは、よくわからない人が目安にすればいいことで、決まりはないそうです。
日本人は形式にこだわりすぎているだけのようです。

ちなみに、まぐろやカツオの酒盗と赤ワインの組み合わせが最近のお気に入りです。

投稿: Koo | 2010年8月19日 (木) 11時54分

さすがはワインの国だな。
ワインで大切なのは、グラスと男性が注ぐことなんて、気のきいた言い回しだ。
もっとも男性にもよるだろうけど。
女なら腰を、瓶なら首を持てという言葉は、たしかモームの小説の中にありましたねえ。

投稿: 酔いどれ李白 | 2010年8月19日 (木) 13時16分

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