« 勧誘 | トップページ | 犯罪行為 »

2010年9月27日 (月)

白熱教室

昨夜は 「ハーバード大学の白熱教室」(日本版) というテレビ番組を観た。
以前テレビ放映されて話題になった、マイケル・サンデルという政治哲学の教授の授業を、日本でもういちどやってみようという、いかにもNHKらしい番組だけど、なかなかおもしろかった。

わたしは以前放映されたアメリカ版をそっくり録画して持っているけど、これは米国の名門大学であるハーバード大学の、まるで公開討論会のような授業のようすをそのまま番組にしたものである。
サンデル教授が大勢の生徒相手に挑発的な問題を提起して、白熱した授業をくりひろげる。
この大学ではほんらい授業のようすは非公開なんだそうだけど、あんまり人気があるのでテレビ放映に踏み切ったんだとか。

白熱教室にはいろんなテーマがある。
大勢の人の命を救うために少数の人を犠牲にすることが許されるかとか、アメリカ・インディアンをたとえにして土地略奪に正義はあるかとか、じっくり観ているとひじょうに興味のあるテーマばかりである。
生徒にいくつかの回答からひとつを選ばせ、それに解説や批評を加えてゆくということで、サンデル教授自身のスタンスがわかりにくいけど、最近ではめずらしいアメリカの良心といっていい人のようだ。

「富は誰のもの」 というテーマではビル・ゲイツやマイケル・ジョーダンなどが引き合いに出される。
彼らが大きな報酬を得るのは妥当かどうかという問題だけど、日本版ではイチローが彼らの代わりになる。
イチローは米国大統領オバマさんの42倍の稼ぎがあるのだそうだ。
これが妥当かと訊かれたって、わたしみたいな貧乏人には、そもそも話のスケールがピンとこない。

アメリカ版をぜんぶ観ると12時間もかかる。
いくらおもしろくても、こんな長尺番組をあとでまとめて観ていると、内容の硬さ、気まじめさにへきえきすることもあった。
へきえきしていたのはわたしだけじゃないようで、教室のはじっこのほうで女学生があくびをしている場面もあったから、すべての学生が白熱していたわけではなさそうだ。

だいたいわたしは、文章を書くときにはわりあい冷静でいられるけど、会話となると、こういえばああ言う、ああいえばこう言うといった即答の才がない。
学生のころのわたしは病的にひっこみ思案で、人前で発言するほどの勇気はぜんぜんなかった。
こういう生徒は生きている資格がないんじゃあるまいかと、わたしは小、中、高校まで一貫して悩んだし、いまでも自分の存在についてうじうじと考えこむことが多い。

またよけいな話に脱線したけど、アメリカ版の白熱教室に参加していた、きらきらと輝くまばゆいばかりの学生たちを見ていて、複雑な気持ちもある。
彼らは米国の名門大学のエリートたちである。
しかしイラク戦争をおっぱじめた大統領のスタッフや、金融危機をまねいて現在の米国の悪評をひろめた財界の立役者たちも、ほとんどがかってはどこかの大学のエリートだったはずだ。
それも、たぶん積極的な、うじうじと悩むことのないタイプで。
だからわたしはうじうじ側を代表して、お願いしてしまう。
白熱教室に参加していた学生たちが将来の米国をせおって立つのはかまわないけど、この教室で授業の主要テーマだった JUSTICE=正義、公正ということを、いつまでも忘るることなかれと。

|

« 勧誘 | トップページ | 犯罪行為 »

(NHK)テレビより」カテゴリの記事

コメント

うらやましいですね~、若い子とお話しできて。なんでアタクシを誘ってくれなかったのかなあ?
サリンまくほどでなければ マー宗教の「自由が丘大好き!」ってことでオオメにみたら!・・・美人とお話し出来たのだから。
結構、美人の産地ですから。
それより正義と公正を忘れないような国にアソコがなるように、美人と共に主義主張・宗派を越えてお祈りして欲しいな!今回の日本やチベットだけでなく内モンゴル、トルキスタン、インドやミャンマーや南北朝鮮の問題もアソコがマトモならば解決だよね。別にチベットの味方とかでコメントしたわけでなくて、たまには「合いの手」ないとツマランでしょ!


投稿: やかん | 2010年9月29日 (水) 05時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 白熱教室:

« 勧誘 | トップページ | 犯罪行為 »