皇帝制度
ジョンウン君の後継問題についてニュースを観ていたら、NHKは北朝鮮の有名なニュースおばさん、なにか重要な発表があるたびに出てくるおばさんだけど、彼女が原稿を読むさいの目の動き、顔の動きまで分析していた。
ジョンウン君の名前を読みあげるときは、その動きに他の人間とのあきらかな違いがあって、これはジョンウン君の偶像化が進んでいることの証拠だろうなんていう。
やれやれ。
あちらのアナウンサーも大変だ。
最高指導者やその後継者に対して、うっかりぞんざいな言い方をしたら、それだけで死刑か強制収容所送りにされちまうのだろう。
むかし読んだソ連の話を思い出した。
スターリンが演説を終えたあと、議場にいわあせた全員が拍手をする。
しないと不満分子と思われて死刑、もしくは収容所送りだ。
だからみんな必死で拍手をする。 ずっと拍手する。 えんえんと拍手をする。
誰がいちばん最初に拍手をやめたか、それも不満分子と見なされる可能性があるからだそうだ。
おかげで拍手がいつになってもやまないなんてことが、じっさいに何度もあったそうである。
えらい人の名前の読み方まで、ひとつまちがえると不敬罪だなんて、戦前の日本にもそんなことがあったけど、ソ連が崩壊したいま、北朝鮮は秦の始皇帝かられんめんと続く恐怖の皇帝制度を現存させている国だってことで、世界遺産に推挙されてもいいのではないか。
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