アジア・フィルム・フェスティバル
NHKのBSで、アジア・フィルム・フェスティバルの出品作品を放映している。
このフェスティバルの主旨は
『アジア諸国の新進気鋭の映画監督との共同作業で、製作を通じて互いの文化を理解しあい、アジアの映像文化の振興や発展に寄与することを』とある。
過去にもこのフェスティバルの数本を録画したことがあるけど、だいたい全部をじっくり観ていられるほどわたしゃヒマじゃない。
過去の出品作品をながめると、ベトナム映画の「ニャム」やインドの「ナヴァラサ」なんて傑作や佳作がたくさんあるので、じっくり観る時間がほしいとこなんだけど。
このフェスティバルに出品されている映画の製作費の一部(もしくは全部)は、たぶんNHKが負担しているらしくって、そのせいか、あるていどの制約はあるみたいである。
極端な暴力シーンやレイプなんて場面はだめ、できればその民族の固有の文化や現状を紹介するものであることが望ましい、なんて審査が事前にあるんじゃなかろうか。
アジアには自前で映画をつくる金の調達もむずかしい国が多いから、それはそれでいいことだけど、どこかお行儀のよさが気になる映画ばかりだ。
6日、7日に録画したのは「ロバと少年」、「トゥルー・ヌーン」という映画で、前者はインドのカシミール地方、後者はタジキスタンの映画である。
いずれも複雑な民族問題にかかわる映画であり、内容はともかく、それぞれの民族の素朴な生活ぶりが見られて、わたしにはなかなかおもしろかった。
タジキスタンの女優さんは日本人好みの美人で、このへんにもNHKのご威光が効いたのかも。
いっぽうには映画の製作費もままならない国があり、もういっぽうには世界を見たいと考えて、じっさいに出かけるだけの金がないわたしみたいな人間がいる。
アジア・フィルム・フェスティバルは、こんな両者の不満を一挙両得で解消させるものであるらしい。
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コメント
先日は失礼いたしました。
アジア・フィルム・フェスティバルは結構興味あったんですが、我が家はBSが観れないものでがっかりしていました。特に「トゥルー・ヌーン」が気になってたんです。
李白さんの、どこかお行儀のよさが気になる映画ばかりだというコメントでなんだかすっきりしました。お行儀のよい映画はあまり好みじゃないので。
投稿: Koo | 2010年10月 8日 (金) 21時11分
お行儀がよいという言葉を字義通りに受け取ると後悔するかもよ。
たしかにNHKには、健全、安全、超然、独善なんて言葉がぴったりの番組が多いけど、それでも民放のバラエティ番組なんかよりずっとマシなものが多いことも事実。
過去のこのフェスの作品では、ベトナム映画の「ニャム」なんて、しみじみとした情感にあふれた忘れられない映画でした。
全作品に目を通せば、ほかにもすばらしい傑作があるんじゃないかと思うんですけどね。
え、わたし?
時間がないんですよ。
寝るのが好きだからねえ。映画観てるよりも。
投稿: 酔いどれ李白 | 2010年10月 9日 (土) 10時32分
...そうですか。
それは失礼しました。では
投稿: Koo | 2010年10月 9日 (土) 19時52分