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2010年12月11日 (土)

ノーベル賞の受賞式

日本人が受賞した今年のノーベル賞の受賞式をテレビでやっていた。
水をさすつもりはないけど、観ていてあまり楽しいものじゃない。
かりに、わたしがノーベル賞をもらったらどうだろう。
あり得ないけど、かりにあり得たとする。

わたしは人前でスピーチなんかするのはキライだから、まして世界中から注目されていると考えたら、とてもとても根岸さんみたいに、ユーモアをまじえたりゅうちょうなスピーチなんかできるはずがない。
英語が話せないことをこのさい無視しても、だ。
最近記憶力が減退しているから丸暗記もムリだろうし、むりやり喋らせると、ノーベル賞についての疑惑と改革なんてものを言い出すかもしれないし、そのうち自分でもなにがなんだかわからなくなって、ステージで童謡唱歌を歌いだすかも。
晩さん会だって緊張してスプーンやワイングラスを落っことすかもしれないし、やんごとなき淑女をかたわらにはべらせて、優雅な会話もぜんぜん自信がない。

日本人の恥をさらすようなもんだから、まず賞そのものを辞退してしまうんではないか。
そんな心配をしなくても、ノーベル賞はお祭りだから、わたしにかぎらないけど、屈折していて陰険で、お祭り向きじゃない人間は、あらかじめ選考の過程でふるい落とされているんじゃないだろうか。
三島由紀夫がノーベル賞をもらえなかったのも、事前審査で、式場でアジ演説でも始められたらヤバイということだったかもしれない。

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