胃カメラ
行ってきました。胃カメラを飲みに。
予約はしてあったから、病院の内視鏡受付にいくと、ここにはすこぶるつきのカワイ子ちゃんナースがいて、検査のまえにあれやこれやと質問する。
ぎらぎらした眼で彼女を見つめながら、Yes、No式の質問に答えていたら、精神安定剤の注射をうちますかという項目があった。
そんなにおそろしい検査なのかと不安になったけど、カワイ子ちゃんは大きな目をぱちくりさせて、胃カメラ飲むの初めてでしょう。うっておいたほうがいいかもしれませんよと耳もとでささやく。
まだ麻酔も飲んでないのにぼうっとなったわたしは、うちますと答えてしまった。
つぎにゼリー状の麻酔薬を飲まされる。
あごをぐんと上げて薬を4分間口内にとどめておき、その後飲み込んでくださいといわれる。
しだいにのどがしびれてくるのがわかる。
そのあと、今度はタイ式マッサージみたいな小部屋にひっぱりこまれ、無愛想なベッドに仰向けに寝て、ズボンをゆるめておいたほうがいいでしょうといわれる。
期待と不安でドキドキで、新しいパンツをはいてきてよかったと思う。
でも、べつにパンツ姿になる必要もなく、さて、いよいよ胃カメラだ。
プラスチックのマウスピースをがっちりくわえると、その中へ黒いケーブルがさしこまれる。
この先端に胃カメラがついているらしい。
それが食道を通るとき、ぐえっと2回ほどこみあげたけど、あとは不快感があるものの、精神安定剤を必要とするほどショッキングなものではない。
目の前にテレビモニターがある。
とても胃ガンなんかありそうもないピンク色のきれいな肉壁がぬめぬめと動いている。
ホルモン焼きの材料としても十分に使えそうである。
担当医の顔をうかがってみたけど、末期ガンの患者に対するならもうすこし気のドクそうな顔をしそうなもんだ。
いや、べつに問題ないですねとあっけらかんといわれ、検査はものの15分か20分で終わった。
前日の夜からなにも食べてなかったから、検査が終わったあと、駅まで40分ほどぶらぶら歩き、駅前の中華料理屋でモヤシソバとギョウザを食べて帰宅した。
最近のわたしの体調は、快食快便、体重もぜんぜん変わってないから、胃ガンだなんて最初から期待してなかったけど、これでまた苦痛にみちた人生が長々と続くかと思うと、ちっと悲しい。
ほんとうのガンで苦しんでいる患者さんがこんなブログを読んだら怒るだろうなあ。
反省しなくちゃいけないかしら。
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