マルタ紀行/騎士団長の宮殿
騎士団長の宮殿もヴァレッタの著名な観光ポイントなので、誰もが見物に行くところである。
現在は大統領の公邸や議会として使われているので全部見られるわけじゃないけど、いくつかの部屋をのぞいてみたかぎりでは、すくなくとも室内にかぎれば、巨大なシャンデリアと大理石のタイルの部屋や、赤い絨毯のしきつめられた部屋なんか、日本の国会議事堂よりはるかに立派だった。
わたしは日本の国会も見物したことがあるからまちがいない。
あちらこちらに騎士の時代の甲冑がならべてある。
昼間、大勢で見て歩くぶんには問題ないけど、人の寝静まった深夜にここを歩くのはかなりコワそう。
子供のころ読んだミステリー小説に、鉄の甲冑、しかも全身から針が飛び出して敵を殺すという甲冑が、博物館から抜け出して殺人をくりかえすというのがあった。 あれも怖かったな。
いずれの甲冑も、こんなもの身につけて動けるのかよといいたくなるような鉄のかたまりである。
映画 「エル・シド」 には、こんな甲冑でかためた騎士が、馬上で長い槍をもって突きあうシーンがあるけど、当時はウマも頑丈でなければつとまらない。
宮殿内に博物館があるそうだけど、今回は見逃した。
あまり積極的に見たいと思わないから、どうでもいいけど。
部屋中がタペストリーで飾られた部屋もあった。
撮影禁止だそうだけど、大きさはともかく、描かれた絵はわけのわからない南洋のマンガみたいで、そんなにケチる気持ちがわからない。
このへんでもう、ついて歩くだけでだいぶ疲れた。
騎士団長の宮殿にあったものは、わたしにとって興味のないものばかりなので、見るほうもぜんぜん熱が入らない。
ある部屋に、たぶん英国のエリザベス女王と思われる肖像画がかかげてあった。
たぶんというのは、若いころの、まるでエヴァ・マリー・セイントかキャサリーン・ヘップバーンみたいな美人に描いてあったから。 古いね、わたしも。
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