マルタ紀行/マルサシュロック再訪の1
なんでマルサシュロックにばかりこだわるのか。
この日のオプションに予定されていたゴゾ島についてあらかじめ調べてみたところ、ここは石の神殿ばかりが売りモノのようだった。
石を積み上げた神殿は、すでにハジャーイム神殿を見たばかりだし、考古学者ではないわたしにはぜんぜんおもしろいと思えなかったところである。
そんなものより、漁港でいろいろな海産物を見ているほうが楽しい。
というわけでまたマルサシュロックに行くことにしたんだけど、そんなわたしは変人なのか、まっとうなのか。
世界遺産の古都にきて漁港を観てよろこんでいるのはわたしだけだった。
2日前のマルサシュロック・オプショナルツアーに参加したのは、規定人数にすれすれの7人だけで、それもすべてのオプションに参加しようという人たちだったらしく、自由行動の日にわざわざ漁港に行こうという人はひとりもいなかった。
またくりかえしてしまうけど、地方の物産を知ることは、世界遺産を見るのにおとらないくらい大事なことなのに残念なことだ。
ところで漁港というものはたいてい朝が早いものである。
水揚げのようすを見たかったら、できるだけ早朝に行くにかぎるけど、そうかといってあまり早すぎては、店はひとつも開店しておらず、観光客もひとりもやってきてないかもしれない。
そういうわけでホテルで朝食をとったあと、順当に9時ごろ出かけることにした。
往路のタクシーについてはすでに書いた。
マルサシュロックに着いたのは9時半ごろだった。
着いてみてがっかりした。
朝市でもやっているかと思ったら、港はがらんとしていて人影もない。
そのへんの人に尋ねたら、朝市は日曜日だけだよという。
2日前に来たときは観光客や買いもの客でごったがえしていたけど、考えてみればあれは日曜日だったのだ。ウカツ。
えい、くそっと思ったけど、仕方がないので、しばらく港をぶらぶらすることにした。
天気はいいし、こんな日の港というものは散策しているだけでも楽しいものである。
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