マルタ紀行/半島のとっつき
「戦争博物館」 から半島のとっつきをめざして歩き続ける。
半島の北側に出て、城壁の上をはしっている外周道路から見下ろすと、海ぎわに駐車場があってたくさんの車が停まっているのが見えた。 そこへ下りる道があるらしい。
近くまで行ってみると、外周道路の下をくぐって海岸に出るトンネルがあった。
海岸の駐車場からながめると、城壁の下に細い道路がのびていて、それが城壁の先端をまわりこんで向こう側に消えている。 その先は磯づたいの歩道になって半島のとっつきに続いているようである。
そこまで行ってみようと考えた。
そんなところに歴史的な何かがあるわけじゃないだろうけど、とにかくそこへ行ってみたい。 何があるのか知りたいというのが好奇心というものである。
さいわい好奇心につき動かされているときのわたしは、疲れをしらない男なのである。
歩きながらながめると、対岸はスリーマという新しいリゾートのある半島になっていて、なにやらマンションのような建物が見える。 ヨットや漁船が出入りしているのも見える。
そのうち道路がとぎれるあたりまでたどりついた。 ここから先は岩礁の上をたどる歩道になってしまう。
この日は海もおだやかだったけど、荒天の日には潮をかぶりそうな道だ。
こういうところを歩くとき注意をしなければいけないのは、行きはよくても潮が満ちてくると帰れなくなってしまう場合があるので、潮の干満によく注意をすること。
やがて城壁を大きくまわりこんだ。
半島の向こう側にあるはずの防波堤が見えてきたから、ここが半島のとっつきにちがいない。
やったぞ。 ついにわたしは半島の先端をきわめたぞ。
と喜ぶほどのものじゃないけど、すこしは達成感がある。 だいぶくたびれた。
| 固定リンク | 0
コメント