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2011年4月17日 (日)

マルタ紀行/石工さんたち

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わたしのマルタ紀行もそろそろ終わりが近づいた。
マルサシュロックから路線バスでヴァレッタまでもどり、この日はまた古い街並みをぶらぶらしたけど、もうあまり新鮮味を感じなかった。
わたしにとってマルタの古都や由緒ある教会を見物しているときよりも、漁港のマルサシュロックを気ままにふらついているほうが楽しかった。

これはいったいどういうことなのか。
うまく説明できないけど、つねに新しい体験を求めるわたしにとって、いちど見たものはもう興味が半減してしまうのかもしれない。
ヴァレッタもやっぱり観光地だから、どこかにええカッコしいのところがあって、そういうところが変人のわたしのこころに抵抗を感じさせるのかもしれない。
型にはまった生活から逃げ出したいという永遠のホームレスであるわたしにとって、ありふれた田舎町を、なんの目的もなしに、だらしなくただよっているほうが落ちつけるのかもしれない。

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ヴァレッタ市内で建物の建築現場に出会った。
数人の石工さんが、これまでいやというほど眺めてきた蜂蜜色のマルタストーンを組み上げていた。
石はあるていどの大きさに切られているけど、現場でさらに細かく裁断されて、それを人の力で積み上げるらしい。やり方はマルタ騎士団の時代とあまり変わってないんじゃないか。
わたしがカメラを向けると石工さんたちはうれしそうだった。
はなやかな観光地のかたすみで、こういう陽の当たらない仕事をしている彼らにカメラが向けられることはほとんどないのだろう。
でもわたしはこういう素朴な人たちが好きである。
わたしが観光地より、ただの田舎に魅かれるのは、これと同じような精神状態によるものかもしれない。

ヴァレッタでまだまだ興味がつきないものはこうした市井の人々の生活だけど、残念ながらわたしにはもうあまり時間がない。
この日はぼちぼちホテルにもどって、これまでのメモのまとめや、帰国の準備をしなくちゃいけないのである。

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