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2011年6月 2日 (木)

被災地への旅/パチンコ

唐突にパチンコの話題だ。
というのは、今回の津波で破壊された釜石湾の防波堤、防潮堤をながめて、巨大な津波にまっ正面から立ち向かうのはぜったいに不可能だと思ってしまったからだ。
釜石湾の防波堤は、ネットで調べてみると、全長約2キロで、海上に高さ約8メートル、厚さ約20メートルでそびえていたとある。
海上の万里の長城みたいなもんだけど、これさえあれば大丈夫という人間の信頼をあっけなく裏切って、津波の渾身の体当たりになすすべなく崩壊してしまった。

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ここから、津波のパワーは人智を超える強烈なものなので、波のくる方向と直角に築いた防波堤は、どんな頑丈なものであっても役にたたないという結論が導かれそうである。
そう考えて対策を練っておいたほうがまちがいないように思える。
そこで妄想をたくましゅうするけど。

パチンコ屋で玉をはじくと、あっちにぶつかり、こっちで変化させられて、最終的に玉がどこへいくのかさっぱりわからない。
玉を客の思うところへ運ばれちゃパチンコ屋だって損するに決まっているから、釘を巧妙に加減して、あっちだこっちだと玉を狡猾に誘導するのである。
これと同じように、津波をふせぐという発想から、導くという発想に転換してしまったらどうか。

まず第 1防御線として、海に向かってラッパ型 (チューリップか) に開いた防波堤で、津波をまん中に集める。
集まった波は第2次防御線で左右に分断される。
分断された波はゆるやかに湾曲した第3次防御線により、進路をふたたび海側へ向けられる。
こういうふうに相手をやわらかく受け止め、そのパワーをべつの方向へそらしてしまうほうが、津波に対しては効果的ではないか。
柔よく剛を制すと、これは柔道の極意でもある。 ん、わたしもたまにはいいことをいうではないか。
なるほど、一理あるなと、いや、せめて2分の一理か、3分の一理くらいはあるんでないか。

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