ドラム・ソロ
ここんところ、車の中でいちばんよく聴く音楽はクリームのライブ演奏である。
クリームはこのブログでも何回か取り上げたように思うけど、60年代後半に活躍したハードロック・グループだ。
ハードロックなんていうと眉をしかめる人がいるかもしれない。
しかし彼らのアルバムは、発表されたその年のジャズ・アルバムのベストテンにさえ選ばれているのである。
そんなクリームについて書かれた他人のブログを、たまたま読んでいたら、「クリームの素晴らしき世界」 というアルバムの中の Toad という演奏について、単調でつまらないというものがあった。
この演奏はジンジャー・ベイカーのドラム・ソロが延々と続くもので、じつはわたしも、同じアルバムの中の Crossroads や Spoonful に比べるとちょっと退屈だなと思っていたものである。
ドラム・ソロが延々と続くロック演奏は、と考えているうち、やはりエリック・クラプトンが参加していたデレク・アンド・ドミノスの演奏を思い出した。
ドミノスのライブである 「イン・コンサート」 の中に Let It Rain という曲があり、ここではドラマーのジム・ゴードンが6分ちかいソロ演奏をくりひろげる。
わたしはロックのライブをすべて聴いたわけじゃないし、ジャズのほうではドラム・ソロの名演奏も少なくないんだろうけど、このゴードンのドラムはそうとうの迫力。
若いころ住んでいたアパートで、ヘッドホンをかけてこの演奏を大音量で聴いていたら、じつはスピーカーのほうの音量が絞れてなくて、大家さんから大目玉をくらったことがあるくらい。
デレク・アンド・ドミノスではその後、ジム・ゴードンとエリック・クラプトンが大喧嘩をして、バンドも空中分解した。
そのていどのことは知っていたけど、さらに後日談を調べてみたら、ゴードンは解散後に精神障害をわずらって自分の母親を殺害する事件を起こしてしまったとか。
早世したり、挫折したロック・ミュージシャンは多いけど、その中でも彼は最悪といえる人生をたどったようである。
添付した画像は左がドラマーとしてのゴードン、右は囚人としてのゴードンで、彼はすでに66歳になっているはずだ。
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