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2011年8月13日 (土)

チリメンモンスター

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チリメンモンスター (以後チリモン) が届いた。
チリメン? モンスター?
なんだ、それっていう人がいるかもしれない。
わたしも新聞記事で知ったんだけど、チリメンというのはふつうのシラス干しのこと、つまり海の小魚の稚魚を煮て干したものであるけれど、これにモンスターがつくと、魚の稚魚だけじゃなく、いっしょに獲れる小動物をみんないっしょくたに煮て干したものになる。

海の中にはこんなにさまざまな動物がいるのかとおどろくくらい、含まれる小動物はバラエティに富んでいて、自然科学に興味のある人にとってはまさに宝の山である。
わたしは自称ナチュラリストだから、そういうものに興味のある人種のひとりで、むき身の貝なんか食べるとき、たまにピンノとよばれる寄生カニなんかを見つけるとよろこぶタチ。

であるから、チリモンのことを知って、さっそく購入の申し込みをした。
わが家の顕微鏡でこいつを観察していれば、これは不景気で家にひきこもりがちの当方にとって、いいヒマつぶしになるではないか。

到着したチリモンのひとつまみを顕微鏡でのぞいてみると、いちばん多いのは魚の稚魚だけど、つぎに多いのが大きさがせいぜい1~3ミリていどのカニの幼生だった。
とくにメガロパが多い。
カニの仲間は卵からふ化すると、ゾエアやメガロパとよばれる奇妙な形の幼生が、2回ほど脱皮変形して親になる (ザリガニのような例外もいるけど)。
添付した写真の左がメガロパだけど、この写真は正式の接写装置を使ったわけではなく、デジカメを顕微鏡のレンズに押しつけるという乱暴な方法で撮ったものなので、はなはだ不鮮明。
右側はチリモンに含まれていたイカ (タコ?) の子供。
大きさは1、2ミリだけど、ちゃんと親と同じ形をしている。

ネットで検索したら、折り紙細工でメガロパを作っている人がいて、こっちのほうがよっぽどかたちがよくわかる。
http://ikomaru.blog.eonet.jp/zufu/2009/08/post-6863.html

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