霧社事件
あいかわらず新聞に、政治家ってのは日本のことをまじめに考えているのかいといいたくなる記事が目立つけど、今日の朝刊のかたすみに台湾の霧社事件が映画化されたという記事。
わたしが解説しなくても、霧社事件についてはウィキペディアにも載っているし、わたしが愛読する司馬遼太郎の 「街道をゆく」 にも詳しい記述がある。
これは、わりあい親日的と思われていた占領下の台湾で、台湾の原住民が日本に対して蜂起・反乱を起こした事件なんだけど、ウィキペディアの記述と 「街道をゆく」 を併読すると、ちょっと混乱する部分がある。
「街道を」 のほうは原住民に同情的な文章がめだつけど、ウィキペディアのほうはもうすこしジャーナリスティック。
いまとなっては何が真実で何がウソなのかよくわからない。
日本は台湾統治に誠実にあたったほうだと思うけど、もちろん日本の役人の中にはケチな人格の人間もいただろうし、原住民のほうはアメリカ・インディアンのように、ほんのちょっとしたことにも敏感に反応する誇り高い人種だったようだ。
事件の原因はそういう人間同士がたまたまぶつかって引き起こされたような気がしてしまう。
こんな事件が映画化されるってことは、また反日運動のひとつかなと思ったけど、中国との関係が微妙な台湾政府は、日本との関係を荒立てる気はないらしく、これは歴史を参考に、台湾人がみずからを顧みようとしている映画だといっているらしい。
こちらとしてもそうあってほしいやね。
このことを調べていたら、「サヨンの鐘」 というエピソードにぶち当たり、戦争中にこれが渡邊はま子によって歌われた歌謡曲になっていることがわかった。
そんなことは初耳だったけど、YouTube をのぞいたら、ちゃんとこの歌まで聴けることがわかった。
http://www.youtube.com/watch?v=G54YpWBhp3I
たぶんSP盤レコードからの音源なんだろうなあ。
日本では発売されなかったレコードだってことで、いやもう、YouTube おそるべし。
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