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2011年10月 5日 (水)

マレーシア

「アイス・カチャンは恋の味」 について付け加えると、ヒロインを演じた女優さんはアンジェリカ・リーという。
別に中国名を持っていて、こちらは李心潔である。
英名と華名を持っている女優さんは香港、台湾にも多い。
最近みたいに国境をまたいで活躍する女優や歌手が増えてくると、わたしみたいに中国通のつもりでも、漢字の名前だけじゃ男なのか女なのかわからない場合があるから、これは国際化に対応したものだろう。
わたしはぜんぜん関心がないから知らなかったけど、監督、出演者などはけっこう役者や歌手として有名な人たちばかりだそうだ。

リーさんについていうと、彼女の出自はマレーシアだというから、マレーシア人であることは間違いなさそうだ。
しかしこの国はもともと華僑の多いところで、国民の3割が中国系、しかも政治的に発言力が大きい。
華僑というのは基本的なアイデンティティは中国にあっても、ほんらい国籍なんかにこだわらず、自主独立の風をもつ人たちである。
あまり映画の内容と関係がないけれど、「アイス・カチャン」 を観ていて、ついマレーシアの複雑な国内事情について考えてしまった。
マレーシアから独立したシンガポールも華僑が作った国である。
ようするに数でおとる華僑が、不満をおさえかねて独立しちゃったのがシンガポールだ。
アンジェリカさん、もしくは李さんもたぶん華僑の末裔なんだろう。
だから映画の中で彼女が演じる、腕力が強くてケンカっ早いヒロインはぴったりなのだ。

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