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2011年12月31日 (土)

プーチンの野望

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NHKのBSには、BS1とBSプレミアム (BS2) という二つのチャンネルがあって、そのうちのBS2のほうでは映画や紀行番組をしょっちゅう観るけど、BS1のほうはスポーツやドキュメンタリーが主体で、あまり観たことがなかった。

先日、BS1のほうで 「プーチンの野望」 という番組が放映されたのを観てみた。
わたしはロシアのプーチン首相のファンを公言しているけど、はたしてこの番組はどんな内容なのか。
冒頭に国際共同制作という文字が出る。
制作がどこかということはこういう番組の場合注意しなくちゃいけない。
最近西側にはプーチンの独裁がケシカランという意見が多いけど、そんな意見に同調して偏向した内容の番組になっていることがよくあるのである。

この番組の場合はわりあい公平に作られているようだった。
番組の中にこんな場面がある。
プーチンが大統領に就任した当時、原油の値上がりなどでロシアの景気は上向いていた。
それがリーマン・ショック以降の不景気で、ロシアでも左前になった工場の閉鎖が相次いだ。
工場が閉鎖されれば困るのは労働者で、各地でデモが発生した。
事態を重くみたプーチンは自ら現場に乗り込んで  (このときの彼はラフなジャンパー姿である)、経営者たちを怒鳴りつけた。
なにしろもとKGBのプーチンがこめかみをピリピリさせて激怒するのだから、経営者たちは震え上がって、経営を続けますという書類にサインせざるを得なかった。

これをテレビ向けのパフォーマンスだという人もいるだろう。
もちろんわたしもそう思った。なにしろわたしは人いちばい疑い深い人間なのだから。
だいたい、怒るならなんでわざわざテレビカメラの前で怒るのか。

しかし、たとえパフォーマンスであっても、この場合事態はちゃんと動いている。
プーチンが怒鳴りつけたおかげで、工場の閉鎖はなくなり、労働者たちはクビにならずにすんだ。
いくらパフォーマンスをしてもぜんぜん事態が動かないどこかの国の政治とはわけが違うのである。
しかもこのパフォーマンスにはもうひとつ意味がある。
テレビの前で経営者たちを怒鳴りつけることで、プーチンはロシアの国民にはっきりと、やってはいけないことを示してみせたのである。
ソ連時代の無責任体質は改めなければいけないことを、テレビを通じて、いちどに広範囲に理解させたのである。

というわけで、プーチンが経営者などを怒鳴りつけるところなんか、観ていてじつに溜飲が下がる番組だった。
ロシアのためにも、わたしはもうすこしプーチンの行く末を見守りたいと思う。

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