破たん
わたしの周囲にもまだ増税に反対なんて、「借金千兆円突破」の国に住んでいるということを自覚してない人がいる。
前から思っていたけど、いっそのこと日本も、ギリシャや北海道夕張市みたいに破たんしてしまったらどうなのか。
そこまでいったらいかに鈍感な国民でもあわてふためくだろう。
破たん。 それはいったいどういうことか。
たとえばこうだ。
あなたが公園でもよおして、とりあえずそのへんの公衆トイレに駆け込んだとする。
するとトイレが掃除してなくて、前の使用者のウンチがこびりついていて、えらく汚かった。
とうぜんあなたは怒るだろう。
市役所はナニやってんだ、国はナニをしてるんだ、なんできちんと掃除をしないのだ!
怒りの最終的に行きつくところはこれだ。
「オレたちは税金を払ってんだぞ」
「国はオレたちの面倒をみる義務がある」
しかしバブルの時代ならともかく、大赤字で、未来の若者に負担を押しつけるのはケシカランだのヘチマだのと論議中の現代では、それは正しくない。
公衆トイレを掃除するためには掃除人を雇わなければならない。
掃除人を雇えば給料を払わなければならない。
給料はとうぜん税金からまかなわなければならない。
その金がないから破たんするのである。税金だけではトイレの掃除までまかなえないから破たんしたのである。
そういうことだ。
甘ったれちゃいけない。
あなたの払う税金では、老人医療だとか母子家庭の援助だとか家庭ゴミの収集だとか、優先順序の上のほうにある、どうしても必要な経費をまかなうのがやっとなのだ。
トイレの掃除みたいなはした仕事をする金はないのである。
トイレが汚くても死ぬやつはいない。
どうしても汚くて我慢できない人は、バケツとモップを持っていって自分で掃除することだ。
よくホームレスのおじさんが無償で公衆トイレの掃除をしているのを見るけど、すべての日本国民がああいう崇高なボランティア精神に目覚めていれば、破たんなんて起こるはずがなかったのである。
税金というのはわたしたちの快適な生活を保証するものではなく、ただ積もり積もった借金を返すためだけに存在するものだと、これからは認識しなくちゃいけない。
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