イスタンブール/朝食
散歩を終えてホテルにもどる。
昨夜、宿泊手続きをしたとき、べつに朝食券のようなものはくれなかったけど、食堂はわたしの部屋の目のまえだ。
勝手に入って勝手に食べて、誰もなにもいわなかった。
ホテルの朝食は、現代では世界中のほとんどのホテルの定番となったバイキング。
これについてべつにどうこういう気はない。
わたしの胃袋は脆弱で、朝っぱらから西洋料理をもりもり食べられるほど健康じゃないのである。
納豆やアジの開きでもあればいいけど、そりゃ無理。
パン2枚とハム、チーズ、生のトマト、キュウリ、フルーツに、紅茶があればいいってんで、このホテルでもそうした。
ホテルの名誉のためにいいそえるけど、けっしてこの写真のような貧弱なバイキングじゃなかった。
これをナイフとフォークで食べるのだ。
西洋流ではフォークは左手に持つものらしいけど、そんな器用なことはできっこない。
わたしは右手にフォークを持ち、ハムもトマトもぶすりと突き刺して口に運んだ。
日本に来た欧米人が箸を使うのとたいして変わらない。 おたがいさまである。
ドレッシングかと思ってキュウリにかけたものが、じつはシロップだったけど、しらばっくれて美味そうな顔をして食べたから、ほかの客はそれが日本式の食べ方と思ったのではないか。
トルコのパンは美味しい。
ジャムもバターもつけずにかじってもである。
紅茶も日本のお茶代わりで、砂糖を入れずにがぶがぶ飲んだ。
朝食からしてすでにトルコ料理には、ケーキや菓子パンなどの甘味が豊富である。
それが女性たちにどんなおそるべき結果をもたらすか、まもなくわたしはあちこちで目にすることになる。
この写真では宿泊客は少ないみたいだけど、わたしの部屋は食堂のまん前だから、部屋に出入りするたびに食堂をながめることになる。
7時から9時までの朝食時間を通してみると、けっこう宿泊者は多かった。
欧米人がほとんどで、東洋人はひとりもいないようだった。
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