イスタンブール/ロシアより愛を
イスタンブールのお勉強というわけで、このたびは部屋にあった007映画のDVDを観る。
イスタンブールと007にどんな関係があるのかと訊く人はいないだろう。
このシリーズの最高傑作とされる 「ロシアより愛をこめて」 は、イスタンブールを舞台にしているのである。
ただし、なにしろ1963年、ということはいまから50年もまえの映画だ。
これから出かけようというわたしにあまり参考になるところはないと思うけど、しゃれた会話、随所にちりばめられた伏線、チェスの試合やアニタ・エクバーグの巨大なポスターなど、よく練られた脚本と手間ひま、そして製作費をつぎこめば、荒唐無稽な活劇でもいくらでもおもしろくなるという見本みたいな映画である。
この映画には、当時まだ現役だったオリエント急行が出てくる。
列車が出発するのは本物のスィルケジ駅のようだし、列車をけん引するSLもスィルケジ駅に展示されていた本物のようである。
ということは、このブログの2010年2月11日の記事に書いたことがある。
そのオリエント急行の食堂車で、ジェームス・ボンドと殺し屋グラントが食事をするシーンがある。
ウェイターが飲み物は何にいたしましょうかと訊く。
料理が魚料理だったのでボンドは白ワインを注文するんだけど、グラントのほうは
「俺は赤だ」
このセリフは、ロシア=共産党=赤 という駄じゃれだと書いた本があった。
しかしこの映画ではグラントがロシア人である設定にはなっていないから、これはちょっと深読みしすぎじゃないかと思う。
ついでにいわせてもらえば、じつは欧米でも、料理によってワインの白赤を決めるのはスノッブということになっているらしいので、あんまり変なマナーはおぼえないほうがいい。
わたしは海外旅行をし始めたころ、飛行機の中でワインを飲もうとして、スッチーから白と赤のどっちにしますかと訊かれ (英語で)、もちろん意味はぜんぜんわからなかったから、返事ができずオタオタしてしまった経験がある。
で、英語の勉強のために、映画のこの部分を何度もくり返して観た。
何回観てもさっぱり聞き取れないけど、赤ワインは単純にREDでいいようである。
飛行機の中でトルコ・ワインを飲む機会があったら、実践英語を試してみようと思う。
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