イスタンブール/エミノニュの1
衣料品の専門市場から、わけもわからず路地を歩き続けていたら、そのうちひょいとイェニ・ジャーミーまえの広場に出た。
このモスクの周辺は以前の旅行のさいに見物したところだし、目の前にガラタ橋という特徴のある風景がひろがっているからすぐわかった。
道路を渡ったところがフェリー埠頭になっていて、そのうちわたしが行ってみようと考えているガラウキョイやボスポラス海峡クルーズの船もここから出るのである。
ここでは2回に分けてフェリー埠頭のようすを紹介してしまおう。
天気のいい日だったので、埠頭に行ってしばらくぼんやりした。
このフェリー埠頭のある場所 (地名) はエミノニュという。
とにかくやたらに人の多いところである。
ここからはさまざまな方向へ、さまざまなフェリーが発着していて、フェリーが着くとどっと人がはきだされ、どっと人が乗り込み、たちまち船は出ていく。
するともうすぐ後ろにつぎのフェリーが接近しているという塩梅。
カドウキョイ行きのフェリーなんか20分間隔ぐらいのピストン輸送だ。
ぼんやりしながらくだらないことを思考した。
わたしは原則として人ごみがキライだけど、考えてみたらこの瞬間、大勢の群集の中にわたしの知り合いはひとりもいないのである。
おそらく5キロ四方、いや、100キロ四方、1000キロ四方にひとりもいないんじゃないだろうか。
こういう状況はほんとうにこころが落ち着くものである。
なんてことを平然と書くから変人のそしりをまぬがれないんだけど、エミノニュでぼんやりしているのは本当に楽しいひとときだった。
いちばん上の写真はガラタ塔を望むガラタ橋のたもとの景色。
2番目がガラタ塔で、3番目はエミノニュの側から見たイェニ・ジャーミー。
| 固定リンク | 0
コメント