イスタンブール/旅行保険
ミサイル発射だって息巻いている北朝鮮の近くを飛ぶのはヤバいってんで、飛行機が迂回することになったらしく、トルコ旅行のスケジュールに変更があったことは、ちょいと前のこのブログに書いた。
もうすこし高い旅行保険に入っておけばよかったということも。
で、旅行保険についてだけど、昨日のネット・ニュースに、日本の病院が中国人に治療費請求なんて記事があった。
なんでも観光目的で日本にやってきた中国人が、ホテルで持病の発作を起こして病院に搬送されたものの、手術後に亡くなってしまい、治療費を取りっぱぐれたんだそうだ。
困った病院は、中国に住む遺族に治療費を請求ってことになったんだけど、それが674万円。
なるほど。
と感心しているばかりじゃいけない。
たとえばアメリカで大震災や原発事故が発生したとする。
アメリカの観光客は激減だ。
あまりアメリカが好きではないわたしだけど、こういうときこそお役に立ちたいと、いそいでグランドキャニオン観光ツアーあたりに参加して、外貨をばらまいて・・・・ くるほど金持ちではないんだけど、とにかく気分だけでも米国支援をしようとしたとする。
ところが空港でなにやら胸騒ぎがして、頼みもしないのに救急車で運ばれて、そのままむなしく異国の土となってしまった。
ずいぶんあっけないけど、そうなったと仮定する。
これは持病ですから旅行保険の対象外ですと、アメリカの保険会社ならいいそうなことだ。
持病にこころあたりはなくても、そんなものはこじつけようと思えばいくらでもこじつけられることは、映画 「シッコ」 でおなじみだ。
そうして、本人は死んでしまったからどうでもいいけど、遺族にどかーんと6740万円の請求書がきたとする (金額がひとケタちがうのは米中の現実に即しているのである)。
わたしの遺族は貧乏人ばかりだから、そんなものは払えっこない。
アメリカの病院ならさっさと請求をあきらめて、取りっぱぐれ保険でまかなおうとするだろう。
そんな手合いが多いから、米国の保険会社はますますあくどく、手を変え品を変え、儲けを確保しようとするのかもしれない。
日本では病院は医は仁術とこころえている (らしい) から、安直に遺族に請求もできず、保険会社も儲けを度外視して無条件で支払いに応じている (らしい) から、そういう点では気のドクな面もある。
気のドクでもない袖は振れないものだ。
わたしに寿命はあっても持病はないはずだから、ここで宣言しておこう。
わたしがイスタンブールの病院で頓死しても、請求書はあくまで保険会社にまわすように。
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