イスタンブール/ギャラリー
ホテル・イギタルプの朝食もバイキングである。
けっしてわるくないバイキングだけど、いくら料理の品数が多くても、わたしみたいなベジタリアンが相手じゃ努力の甲斐がない。気のドク。
食堂はとってもきれいである。
こういうホテルに泊まると、料理の写真を撮ってよろこんでいる田舎者がかならずいる。
撮るだけなら我慢しよう。
そうしないとわたしも田舎者ということになってしまう。
我慢できないのは、そういう写真をホームページやブログに載せて、あれが美味しい、これがまずかったなんて採点をしているアホどもだ。
味覚なんて人それぞれなのだから、西洋料理、とくに肉の嫌いなわたしがやったら、トルコ料理なんてほとんどペケということになってしまう。
すべての人間が味覚のプロでもあるまいに、そんな風潮はホテルにとってもありがたいものではないだろう。
イギタルプで食堂の写真を撮っていたら、ボーイがやってきて何かいう。
てっきり上記の理由で、撮影はご遠慮下さいといってるのかと思ったけど、どうもそうではないようだ。
ボーイが指しているのは壁に掲げられていた絵で、××ミリオンユーロという言葉が聞き取れるところをみると、これは何百万円もする絵なんですよといっているらしい。
あらためて絵を観た。
ばくぜんと印刷だろうと思っていたので注意しなかったけど、イスラムの風俗を描いたひじょうに細密な具象画 (いちばん上の写真) で、なるほど、肉筆ならそのくらいの価値は十分にありそうな絵だった。
そんな絵が食堂の壁をずらりと飾っている。
イギタルプの食堂はギャラリーでもあったのだ。
きどるわけじゃないけど、わたしは絵については、少なくてもホテルのバイキング以上に興味がある。
ブルーモスク近くの公園には画家のタマゴがいて、通行人の似顔絵を描いている。
パリには行ったことがないけど、セーヌの河畔にはやはりこんな風景が見られるらしい。
ぶらぶら派のわたしには、こんな光景を見て歩くのも楽しい。
またスルタンアフメト駅から、トラムの軌道にそってほんのすこし西に歩くと、「アンティーク」 という名前のギャラリーがあって、絵や写真、文字なのかグラフィックなのかよくわからないアラビア書道の額などを売っている。
絵は好きでも買う金はないから、のぞくだけのつもりだったけど、たまたま筆でさっと仕上げたセマー (旋舞=このブログのもっとあとに出てきます) の絵に安いのがあったから、2枚ばかり旅の記念に買っておいた。
そういうものをブログに載せると、また著作権がどうのという人がいるかも。
しかし、わたしのブログのおかげで彼らが世に知られるきっかけにならんともかぎらない。
ま、硬いことはいいなさんな。
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