イスタンブール/フェリーの2
カドゥキョイはボスポラス海峡の入口を横断した先にある、アジア側の町である。
ここには市場以外に、わたしが2年まえのトルコ旅行で、アンカラからの夜行列車で到着したハイダルパシャという駅がある。
徹底的に下調べをしておいたわたしは、カドゥキョイに到着するまえに、遠方からその特徴的な建物を認めた。
新建材の安っぽい建物とちがって、古色蒼然とした石造りの建物で、しかも孤立無援でそびえているからよく目立つのである。
わたしは若いころ (いまでも若いぞ)、上海から列車に乗ってユーラシア大陸を横断し、シルクロードの果てまで旅をしたいと考えていた。
そんなヒマもお金も度胸もなかったから実行しなかったけど、実行していれば長い旅路のすえにハイダルパシャの駅頭に立つことになったわけだ。
そんなあわい感傷とともに、わたしは海に向かってそびえるハイダルパシャを見つめる。
見つめているうちフェリーはカドゥキョイに着いた。
なにしろ20分だ。
いちばん下の写真はカドゥキョイ側のフェリー埠頭。
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