イスタンブール/ファーストフード店
屋上カフェでのんびりしているあいだに、だいぶ昼食時間をまわってしまった。
昼食は前日の夜に目をつけておいた近所のカフェですませることにした。
路地の奥に赤いネオンがまたたいていて、そのわびしい雰囲気が変人のわたし好みだったのである。
店のまえに行ってみたら 「ファーストフード」 という看板が出ていた。
客はひとりもいない。
屋上で太陽にあぶられたあとだから、ビールさえ飲めりゃ、マックだろうがケンタッキーだろうがなんだっていいやと入ってみた。
店内にいたおばさんが慌ててわたしをベランダに案内した。
このあたりは坂道が多いので、一階だと思って入った店のベランダは、建物の反対側では二階にはりだしたすてきなオープンカフェになっていた。
海は目の前だし、すぐ下を鉄道が走っている。
ときどきガラガラガシャンとものすごい騒音をたてて列車が通過していく。
上から3番目の写真は白い花をつけた庭の樹木。
ビールをくれというと、ありませんという。
そうか、イスラムの店だったかと思う。
イスラム国家は禁酒を旨とするところが多いけど、トルコはその点寛容で、外国人観光客はいくらでも酒が飲めるし、トルコ自身もワインやラクとよばれる酒の生産国である。
そういうわけで、ファーストフードの店でもとうぜんビールぐらい置いてあるだろうと思ったのが失敗だった。
仕方ないから店頭に出ていたショーウインドの中の、わけのわからないボトルで我慢することにした。
これは、じつは味のついてないただの炭酸水で、出てきたときにはレモンのスライスでほんのり香りがつけてあり、ジュースやコーラよりむしろ美味しかった。
食事もとうぜんなにがなんだかわからないから、メニューの中の適当なものを注文した。
4番目の写真がソレ。30センチもありそうな巨大なハンバーガーとでもいうか。
これにデザートとしてアイスクリームがつく。
これだけでハーフサイズのわたしの胃袋はいっぱいになってしまった。
勘定をしてもらったら30リラだった。
日本円だと1400円あまり。
炭酸水 (2杯) とハンバーガーとアイスクリームでこれはちと高いような気がする。
総じてトルコは、タクシー、公共機関など、公定料金が定まっているものは日本よりずっと安い。
レストランだけが公定料金がないからといって暴利をむさぼっていいはずがない。
気にいったらまた来ようと思っていたけど、二度と行かないことにした。
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